ミニ柳田悠岐こと栗原 健(常葉菊川)!甲子園にアーチを描けるか?!
ミニ柳田 悠岐こと栗原 健(常葉菊川)の打撃のこだわりとは?
栗原 健(常葉菊川)
今年の野手展望で今年の三大スラッガーは、村田雄大(横浜)、今井順之助(中京<関連記事>)、栗原健(常葉菊川)だと述べたが、本日12日、その栗原が登場する。
栗原の魅力は何といってもフルスイング。栗原ぐらい振れる選手は、そうはいない。左打ち・フルスイング・俊足の外野手となると、柳田 悠岐(関連記事)が思い浮かぶ。栗原はミニ柳田 悠岐として注目したい選手である。
やや小さいステップで打ちにいく柳田と対照的に、栗原はしっかりと右足を上げて間合いを測ってから、バットを大きくヒッチさせてからフルスイングをする打者だ。これほど振れると軸がぶれやすいものだが、栗原の場合、バタバタとタイミングを取らず、しっかりと踏み込んでいくので、緩い変化球でも体勢が崩れることなくフルスイングをしてホームランを打つことができる。決勝戦の袋井戦で豪快な本塁打を放ったが、これもゆっくりとしたカーブだった。
それができるのも練習後の自主練習で欠かさずバットを振っているから。栗原の自主練習の内容は素振りのみだが、ボールを打つことよりもひたすら素振りすることを重視するのは大谷翔平(関連記事)と共通する考えだ。大谷の考えはこうだ。
「バッティング練習などで球を打つと、来る球によってスイングが違ってきます。つまり、球にとらわれすぎてスイング自体に集中できない。さらに、いい打球が飛べばそれがいいスイングだとか、逆に不本意な打球だから打ち方が正しくないとか、そう判断しがちですけど、自分の中では違って。打球には、たまたまの部分もありますから。それより本当に“基本の基本”部分をしっかり見つめるには素振りの方がいいと考えています。打つにしろ投げるにしろ、ボールに合わせる作業は応用でしかないと思っているので」
恐らく栗原もまず素振りを繰り返すことで、自分のスイングを作り上げ、どんな球が来てもぶれないスイングを築き上げたのだ。初戦の相手となる秀岳館は、徹底した研究を行って試合に臨むチーム。率いる鍛治舎 巧監督は、時間さえあれば他校の試合を見ている姿を見かける。またチーム全体で、偵察部隊を送り、時間をかけて相手チームの対策を練っている。おそらく栗原を打たせたらチーム全体が勢いに乗ると考え、徹底した栗原対策に乗り出すことだろう。
そのマークを乗り越えて、自慢のフルスイングで[stadium]甲子園[/stadium]にアーチをかけることができるか?ぜひ今年の甲子園三大スラッガーとして実力を見せつけてほしい。
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