Column

神奈川県立瀬谷高等学校 (神奈川)

2016.06.28


集合写真(神奈川県立瀬谷高等学校)

新たな歴史を作る夏

 神奈川県立瀬谷高等学校は、神奈川県横浜市瀬谷区にある学校です。放課後はサッカー部、陸上部、そして野球部が共用で校庭のグラウンドを使用し、日々活動しています。その為、野球部は毎朝6時半に集合し、全面を使った打撃練習を行っています。毎年冬に行われるランメニューの300メートルシャトルランは瀬谷野球部の名物練習で、全力疾走できる限界に近い11300メートルを60秒前後で走ります。持久力はもちろん、精神力も鍛えられ、力を余さず出し切る「ALL OUT」の精神が身に付きました。

 現在の野球部は3年生13人、2年生19人、1年生16人、計48人。チームを引っ張る、主将の齊藤 虎太朗選手にチームについてお話を伺うと、「チームの1つ目のセールスポイントは、走塁を絡めた攻撃力です。今のチームに直球が140キロを越えるような投手はいません。だから、5点取られたら5点取り返す『守り抜く野球』ではなく、『打ち勝つ野球』がチームのスタイルです。2つ目は細かい走塁の精度です。ランナー一塁からは長打で、ランナー二塁からはワンヒットで必ずランナーはホームまで帰ります。そのためのリード、シャッフル、スタート、打球判断で、べスワークなど細かい部分一つ一つにこだわっています。そして3つ目は強気なベンチワークです。結果に作られる雰囲気ではなく、結果を作る雰囲気のベンチワークがウリです」と、チームのウリを3つ挙げてくれました。

齊藤虎太朗主将(神奈川県立瀬谷高等学校)

 そして齊藤主将は、新チームがスタートしてから最も思い出深いエピソードについても教えてくれました。「冬の『食トレ』がチームにとって印象に残っています。通常の練習よりも、少し運動量を減らし、その日はとにかくカレーを食べ続けました。今までもこれからも、1日であれだけカレーを食べることはないと思います」しかし、その冬での身体作りの意識が、現在のチームへと成長したことは間違えありません。

 冬のトレーニングを乗り越え、迎えた春の大会では、「公式の球場でシード権を懸けた緊張感のある3試合を経験することができ、公式戦での勝利を経験できたこと、そして何よりベスト16の壁を感じられたことが、チームにとっての収穫になりました。しかし、ビッグイニングを作られてしまったことが課題です」と、大会を振り返る齊藤主将。

 夏の大会に向けての意気込みを伺うと、「瀬谷は将来日本一のチームになります。いきなり日本一になれるほど甘い世界ではないのはわかっています。その為に勝利の歴史
、文化、伝統が必要になります。だからこの夏は瀬谷高校と神奈川の高校野球に新たな歴史を作る夏にしたいです!」と力強く語ってくれました。

 大会ではチームのキーマンである、強肩強打の切り込み隊長、佐藤 大河選手と、去年の夏を経験している田中、杜、平野選手の打撃、その中でも特に1年時から4番を打っている杜 秀介の一打にも注目です。

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[page_break:まだ歌えていない校歌を必ず歌う]

まだ歌えていない校歌を必ず歌う

塚本健太選手(神奈川県立瀬谷高等学校)

 ここからは瀬谷の副主将のお2人、塚本 健太選手と平野 大輝選手にお話を伺いました!

Q. 応援する方々に、自分のどんなところに注目してもらいたいですか?

塚本 健太(以下「塚本」):毎日チームで大切にやってきたキャッチボールを見てもらいたいです。正確なスローイングで一つ一つのアウトを積み重ね、際どい判定もアウトにします。下位打線としては、打線がしっかりとつながる線になるように役目を果たしていくので、注目してほしいです。
平野 大輝(以下「平野」):バッティングにこだわっているので、力強いバッティングに注目してもらいたい。

Q.大会では今までの積み重ねが見どころですね!引退までに対戦したい高校はありますか?

塚本:相模原と対戦したいです。同じ公立校でありながら、県内屈指の進学校であり、昨年の春季大会では決勝まで残り結果を出しています。本当の意味での文武両道をしているチームだと思うので、対戦したい。
平野:僕も同じですね。公立高校で強い高校と言えば、相模原が一番に思い浮かぶので、同じ公立校として対戦したいです!

平野大輝選手(神奈川県立瀬谷高等学校)

Q. 強い高校が同じ公立校にいるのは闘争心が湧きますね!ところで、お2人は高校野球のどんなところが好きなんですか?

塚本:1試合にかける想いです。1発勝負のトーナメントを勝ち上がるためにチーム全員で緊張感の中必死にプレーする姿がたくさんの感謝を生むと思います。
平野:一つのプレーでたくさんの人の心を動かすことができる魅力があるところが好きです。プレーする選手も見ている人も心を奪われる魅力があると思う。

Q. 高校野球には魅力的な部分がたくさんありますよね!最後に、夏の大会へ向けての意気込みをお願いします。

塚本:昨年悔しい思いをし引退した先輩方、ついてきてくれた後輩たち、そして2年半ともに野球をしてきた3年生の思いを背負い、応援してくださる方々の前で勝って、まだ歌えていない校歌を必ず歌います!
平野:公立高校で神奈川を勝ち抜いていくという意思を持って、一緒に戦ってきた仲間たちと、その支援者である先生方、家族、関係者の方々、3年間応援に関わってくれた部活動、その他の応援してくれる人たちへの感謝を伝える夏にしたいです。

 塚本 健太選手、平野 大輝選手ありがとうございました!笑顔の夏にしてください!

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[page_break:今年の夏は良い涙を流そう!]

今年の夏は良い涙を流そう!

平野 太一監督に質問!

平野太一監督(神奈川県立瀬谷高等学校)

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、夏に向けてはどんなチームを目指しましたか?また、瀬谷の強みを教えてください!

 1年生からレギュラーとして活躍している選手が多く、経験値が高いという面が何よりの強みです。4番の杜 秀介を中心に打撃と走塁にこだわって取り組んできました。主将の齊藤 虎太朗がチームをまとめ、最高のリーダーシップで全員を引っ張ってくれています。

Q. 最後に、夏に燃えるチームへ向けてメッセージをお願いします!

「悔しい」「後悔している」と言いながら涙を流した昨年の夏から1年が経ち、この夏、どんな涙が流せるのかが大切です。

 後悔は誰でもする。今を大切にしよう。今日の練習を大切にしよう。そして、今年の夏は良い涙を流そう!

 平野 太一監督、そして瀬谷高校野球部の皆様ありがとうございました!夏の活躍を楽しみにしております!


今年も大好評!
【僕らの熱い夏2016 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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