第57回 花咲徳栄の全国制覇で浦和学院が追う立場になり、それに数校の強豪校が続く【埼玉・2018年度版】2018年03月14日

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【目次】
[1]昔は公立王国だった埼玉県 今では花咲徳栄が夏の甲子園常連に
[2]私学4強を追う公立校、私学校の存在にも注目だ

昔は公立王国だった埼玉県 今では花咲徳栄が夏の甲子園常連に



甲子園優勝を決めた花咲徳栄(写真は共同通信提供)

 今となっては、にわかに信じられないが関東地区では久しく公立王国が続いていた埼玉県。1968(昭和43)年春には大宮工が初出場初優勝という快進撃を果たしている。その頃の県内勢力としては上尾が最有力だったが、熊谷商川越工川口工所沢商なども甲子園出場実績を誇る。いずれも公立校勢なのだが14年夏に埼玉大会準優勝し、17年秋季県大会も準優勝した市立川越川越商時代の89年に出場を果たしている。甲子園の実績ということで言えば、体育科のある大宮東も93年春に準優勝を果たしている。

 もっとも、この年は夏の春日部共栄が準優勝しており、埼玉県勢が飛躍した年でもあった。そして以降、徐々に私立天下にシフトしていくことになる。

 初めて私立校が甲子園出場を果たしたのは1985(昭和60)年で春は秀明、夏は立教(現立教新座)だった。そして翌年夏に初出場を果たした浦和学院は、いきなりベスト4に進出。翌87年も出場し、90年代半ばからは埼玉県の雄と言っていい存在となっていった。やがて県内では圧倒的に強い存在となっていく。関東大会でも勝つのだが、甲子園ではなかなか勝ち切れないという時代もあった。しかし、ユニホームのリニューアルを機に、全国で勝てる浦和学院として再アピール。3年連続出場となった13年春に悲願の全国制覇を達成した。

 

 当初の浦和学院上尾で一時代を築いていた野本喜一郎監督がチームの柱を作り上げていった。しかし、甲子園初出場を果たしながら、体調不良となり聖地では采配を揮うことなく他界した。その後、和田昭二監督を経て現在の森士監督に引き継がれている。今ではすっかり関東の強豪としての佇まいを備えているようになった。埼玉県内だけではなく、関東の各校に対しても強烈にプレッシャーを与えるまでになっている存在だ。

 

 県内では盤石の強さとなった浦和学院だったが、その対抗馬として近年一大躍進を遂げたのが花咲徳栄である。

 

 花咲徳栄は03年のセンバツ準々決勝で東洋大姫路と延長15回引き分け、再試合も延長となり最後は痛恨の暴投で敗れたもののその健闘が称えられた。この活躍で、「はなさきとくはる」という読みも全国的に認知された。そして、その後の躍進ぶりは著しい。ことに、2010年からの充実ぶりは目を見張るものがある。

 

 気がついたら15年夏以降の埼玉代表はすべて花咲徳栄となっている。そして3年連続の夏の甲子園出場となった17年には、初戦で開星に快勝すると日本航空石川前橋育英盛岡大附東海大菅生を下し、初の決勝進出となり力は上回ると言われていた広陵を圧倒して県県勢としても悲願の夏初制覇を果たした。

 

こうして、今や浦和学院を越えたとも言われるくらいの実績を作りつつあるのだが、17年秋季県大会も堂々の優勝で関東大会に進出した。

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