第19回 新しい勢力地図を形成する中、伝統の日大山形が奮闘して混戦(山形県)2016年04月10日

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【目次】
[1]山形の高校野球の歴史
[2]酒田南の台頭と混戦模様

 隣接する新潟県に並んで、かつて高校野球の全国大会でのワースト記録を争っていたのが山形県だ。県議会で「県内の高校野球を強くするにはどうしたらいいか」ということが議題になったこともあるくらいだ。県議会で取り上げられる直接のきっかけとなったのは、東海大山形が2度目の甲子園出場を果たした1985(昭和60)年の夏のことである。相手が優勝候補のPL学園に7対29という記録的なスコアで敗退したからでもあった。全国大会である、いくらなんでもこの得点差はひどいということだったのだろう。これだけでも、野球後進県といわれても誰も文句が言えなかったというのも確かである。

山形の高校野球の歴史

 東海大山形は翌年も甲子園に出場し、京都商(現京都学園)に負けたとはいえ0対1というスコアだった。さらに翌年は待望の初勝利を挙げ、2回戦も勝って汚名を返上した。県議会の成果も何らかの形であったということがいえそうだ。それから、30年の歳月の間に山形県の高校野球は格段の進歩を遂げている。歴史的には、その当事者となった東海大山形に対して、県内の対抗として日大山形が存在していた。というよりは、山形県の高校野球の先駆的な立場としては戦前の山形中(現山形東)を除くと日大山形が筆頭である。甲子園の歴史でいえば、日本復帰以前の沖縄代表の首里に初勝利を献上したことでも話題になった。ちなみに、この時点で山形県勢は甲子園での勝利はなかった。だから、実は未勝利県同士の戦いというわけだった。

山形県の高校野球を引っ張ってきた日大山形

 結局山形県の初勝利も日大山形だった。その10年後の春で、エース熊谷 篤彦の踏ん張りで鳥取県のを下しての勝利である。その年はにも甲子園初勝利を果たす。こうして山形県というと日大山形という時代が続いていく。そして、それに対抗してきたのが鶴商学園(現鶴岡東)で、東海大山形はいわば第三勢力という形だった。こうして、私立のこの3校が競い合って時代を作ってきた。

 とはいえ、甲子園に出場が決まれば決まったで、勝ち負けよりも、まともな試合をしてほしいというのが県高校野球関係者の祈りでもある時代があった。

 それが、今や山形県の高校野球関係者にとっては、常に全国でどう勝っていくのかということを見据えられるくらいになっている。その基本的なステップとなったのは、04年春に初のベスト8に進出した東海大山形だった。さらに、翌年の春にはさらに一つ上を行ってベスト4に進出した羽黒の活躍も大きい。

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