Column

千葉明徳(千葉)「選手のサポートと自立させることも私たちの役割!」

2017.12.29

 千葉の強豪校として、今夏はベスト16入りを果たし、今年のプロ野球ドラフト会議でオリックスバッファローズに2位指名された鈴木 康平らを輩出する千葉明徳。今回はその部員たちを支えるマネージャーの皆さんにお話を伺った。

自立を促し、選手を全力で支える!


千葉明徳グラウンド

 現在、57名の部員を支えるのは2年生の原 千晶さん、山村 悠華さん、栗山 彩奈さん、1年生の飯田 ゆきなさん、毛利 沙霧さん、吉野 真弥さんの6名。平日はドリンク作り、洗い物、ご飯作り、休日は試合の準備や、相手校の指導者の方の昼食の準備など様々な仕事をこなしている。さらに千葉明徳の1年生は、授業の一環としてタブレットを使用しており、もちろん野球部もタブレットを技術向上のために取り入れており、マネージャーが練習中、タブレットをを使って練習の模様を動画で撮影する様子も当たり前の光景となってきた。

 千葉明徳のマネージャーは冬場に選手と一緒にトレーニング用のダンスを踊ったり、時には一緒に走ったり、大会の時には吹奏楽部と一緒に演奏をするマネージャーがいる。皆さんの楽しいときは「大会の時に一丸となって応援しているときです」と話す。選手やマネージャーだけではなく、保護者などが一丸となって戦っている選手を応援してるとき「ここに来てよかった」と毎回思うそうだ。

 そんな皆さんが心がけていることは「すべてをやりすぎないこと」。部員が充実して野球ができるようにサポートしつつも、すべてマネージャーがやるのではなく、選手が食べたタッパーは選手自身に洗ってもらって返してもらうなど、自立した行動をしてもらうようにしている。

 印象に残っている試合は、昨夏の横芝敬愛戦。9回裏でサヨナラ勝ちを収めた試合だ。最後まで戦う選手を信じ、応援し、みんなで勝ち取った試合だった。

 その粘り強さを持つ先輩の良いところを活かし、千葉の激戦区を勝ち抜こうと日々練習に励む千葉明徳。その部員へマネージャーからメッセージ!
「みんなが充実した練習をできるように私たちも活動していくので、いつでも何かあったら頼ってほしいです。一緒に頑張りましょう!」

 ここからは原 千晶さん(2年)にお話を伺います。

[page_break:部活が存在することはどういうことかに気付くことができた]

部活が存在することはどういうことかに気付くことができた


千葉明徳グラウンドに掲げられたボード

 マネージャーを始めたのは野球をしていた父、そして兄の存在があると話してくれた原さん。中学の部活動はソフトテニス部だったが、高校で何がしたのか自問したところ「野球部のマネージャーがしたい」と思った。試合を何度も見て感動したこと、そして野球が好きだということもあるが、一番は「頑張る人を支えたい」という気持ちだった。「今までは遠い場所、画面越しでしか見ることができなかった夢を、今こうして近くで見ることができること、一生懸命かつ楽しそうに野球するみんなを見ることがすごくうれしいです!」

 原さんは野球部のマネージャーをすることによって部が存在するということがどういうことなのかに気付くことができた。「中学まで運動部に所属していて、毎日部活をするのが当たり前でした。マネージャーをするまで部が存在するというのはどういうことなのか、部活ができること、それには何人の人が支えてくれているのか、本当の意味では気付くことはありませんでした。当たり前のことが当たり前ではなく、より周りの方々へ感謝できるようになりました」。

 そんな原さんだが、部員が一生懸命なほど、自分達には何ができるのだろうと自問自答する日々が続いたこともあった。今もまだこの疑問がなくなったわけではない。その中で原さんはこう考えるようになった。「同じ部に所属し、同じ目標を持ちながら、部員と私たちマネージャーのやるべきことは違うと思っています。部員のためにどうしたらいいのか、今では前向きに物事を考えるようになりました」と原さんは教えてくれた。

 原さんにとってマネージャーは「同じチームに居ながらも監督やコーチとは違う存在で部員のことを客観視できる存在」だ。部員を全力でサポートしてくれるマネージャーでもあり、自立も促してくれる頼れる存在の千葉明徳マネージャー。マネージャーのサポートを受け、千葉明徳は千葉の頂点を目指して戦う。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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