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来年の選手権は第100回記念大会!これまでの記念大会で好成績を残した地区はどこ?

2017.12.11

ここ60年間の記念大会を振り返る

来年の夏甲子園は、文字通り記念すべき「第100回記念大会」!北海道、東京は例年2校出場だが、埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡の7府県も今回は2校の出場となる。福岡から2校以上が代表となるのは記念大会で初めてのことになる。ところで、記念大会はこれまでも開催されているが、そこでベスト8入りしているのはどのチームなのだろうか。調べていこう。

1958年選手権・第40回記念大会

優勝チームは柳井(山口)。決勝戦で徳島商(徳島)を7対0で下し、優勝を決めた。この年は四国から2チームが4強入り、3チームが8強入りと健闘。またベスト8の大半が西日本のチームだった。

優勝:柳井(山口)
準優勝:徳島商(徳島)
ベスト4:作新学院(栃木)、高知商(高知)
ベスト8:魚津(富山)、海南(和歌山)、平安(京都)、高松商(香川)

1968年選手権・第50回記念大会

興国(大阪)が静岡商(静岡)を1対0で下して優勝。

優勝:興国(大阪)
準優勝:静岡商(静岡)
ベスト4:倉敷工(岡山)、興南(沖縄)
ベスト8:盛岡一(岩手)、秋田市立(秋田)、三重(三重)、広島広陵(広島)

1978年選手権・第60回記念大会

PL学園(大阪)が高知商(高知)を3対2で下して優勝。

優勝:PL学園(大阪)
準優勝:高知商(高知)
ベスト4:中京(愛知)、岡山東商(岡山)
ベスト8:豊見城(沖縄)、県岐阜商(岐阜)、報徳学園(兵庫)、天理(奈良)

前田幸長氏

1988年選手権・第70回記念大会

広島商(広島)が福岡第一(福岡)を1対0で下して優勝。福岡第一のエースはロッテ1位指名を受け、その後、中日、巨人で活躍した前田幸長氏である。

優勝:広島商(広島)
準優勝:福岡第一(福岡)
ベスト4:浦和市立(埼玉)、沖縄水産(沖縄)
ベスト8:津久見(大分)、宇部商(山口)、江の川(島根)、浜松商(静岡)

1998年選手権・第80回記念大会

この年は北海道、東京に加えて埼玉、神奈川、千葉、愛知、大阪、兵庫から2校が参加。
そして東西に分けられた「東神奈川代表」の横浜から、怪物・松坂 大輔が登場。決勝では59年ぶりとなるノーヒットノーランを達成した。

優勝:横浜(東神奈川)
準優勝:京都成章(京都)
ベスト4:豊田大谷(東愛知)、明徳義塾(高知)
ベスト8:常総学院(茨城)、関大一(北大阪)、PL学園(南大阪)、浜田(島根)

埼玉西武の浅村栄斗選手(大阪桐蔭出身)

2008年選手権・第90回記念大会

この年も前回記念大会と同じエリアが2校出場に。浅村 栄斗率いる大阪桐蔭(北大阪)が17対0で常葉菊川(静岡)を下して優勝。常葉菊川には守備で強いインパクトを残した二塁手・町田 友潤、ベスト4の横浜には今や日本の4番となった・筒香 嘉智、ベスト8の智辯和歌山には、甲子園史上初の1イニング2本塁打・坂口 真規(当時3年)が4番、エース格は岡田 俊哉(2年)、三塁には西川 遥輝(1年)というメンツが揃っていた。

優勝:大阪桐蔭(北大阪)
準優勝:常葉菊川(静岡)
ベスト4:横浜(南神奈川)、浦添商(沖縄)
ベスト8:聖光学院(福島)、慶應義塾(北神奈川)、報徳学園(東兵庫)、智辯和歌山(和歌山)

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[page_break:記念大会の傾向を見る]

記念大会の傾向を分析

 過去の記念大会でベスト8入りしたチームは、どの地区が多いのだろうか。
上の結果から回数をまとめてみた。

北海道:0回
東北:3回
関東:6回
東京:0回
東海:6回
北信越:1回
近畿:13回
中国:8回
四国:5回
九州:6回

近畿地方が頭ひとつ抜けてベスト8に入った回数が多いようだ。しかも、大阪の3チームは優勝しており、やはり近畿の中でも大阪野球が特に強力だということが分かる。また、過去の記念大会の傾向を見ると、西日本のチームが好成績を残しているようだ。

そして80回記念大会から2校出場に選出されている府県では、神奈川・大阪が力を誇示している。80回、90回大会ではベスト8のうち3つを神奈川・大阪が埋めている。この府県は毎年激戦を極めており、大阪に限って言えば、大阪桐蔭vs履正社2017年センバツ決勝で実現したほどだ。

 以上記念大会で見られる傾向をまとめると、「西日本が比較的好成績。神奈川・大阪がやはり強力」というところか。来年の100回大会では、神奈川の2大巨頭、東海大相模横浜は南北で分かれた。しかし、大阪の2大巨頭、大阪桐蔭履正社はなんと同じ北大阪に振り分けられたことが発表された。これが全国の舞台にどのような影響をもたらすのか、すでに期待は高まっている。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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