第36回 武田 翔太投手(宮崎日大-福岡ソフトバンクホークス)「意識高く、練習を大切にする投手 右肩上がりの成長のかげに」【vol.1】2017年03月19日

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恩師が語るヒーローの高校時代 武田 翔太

【目次】
[1]一目見てプロに行く逸材だと直感した
[2]武田翔太の才能を開花させた計画的なプログラム
[3]ケアに対する意識は非常に高かった

 前回公開した満窪 文彦部長(現宮崎南)が抱いた青木 宣親(日向)の高校時代の印象は「普通の高校生」だったが、同じ宮崎出身の武田の印象は真逆だ。宮崎日大前監督の河邊 寿樹氏は中学時代の投球を見て「将来はプロ」の印象を持った。河邊さんだけでなく、「あの投球を見れば野球をやったことがある人なら誰でもそう思う」と語る。

 高校3年間で甲子園の夢は叶わなかったが、ドラフト1位でプロ入りし、大谷 翔平(日ハム関連記事)の故障というアクシデントもあって、今年のWBCの代表入りも果たした。「野球に対する意識が高く、日々の練習、何よりブルペンでの練習を大切にしていた」というのが河邊さんの高校時代の武田評だ。たぐいまれな素質に甘んじることなく、高い意識とひたむきな努力で今のところ右肩上がりの成長を続けている原点は宮崎日大時代の3年間で培ったものだ。

一目見てプロに行く逸材だと直感した

河邊 寿樹氏

 河邊さんが最初に武田の投球を見たのは、住吉中3年の春の県大会だった。
アイビースタジアムの第2球場であった春の県大会でした。マウンドでの投球を一目見て『いずれはプロにいく素材』と感じました。県内では久しぶりに見た「化け物クラス」のスピードボールを持っている中学生でした。私だけでなく、野球をやったことがある人ならほぼ同じ印象を持ったと思います。身長はその頃で180センチ近くあり、ボールに角度があって、腕が振れている。ボールがしっかり指にかかっていてスピンが利いている。キレがあり、ボールの質が抜群に良かった。

 今の投球を見ても分かるように、投げ方が軽いんです。ちぎっては投げる力投派ではなく、軽く投げてもボールが切れていました。小学校時代はバレーボールもやっていたそうで、その影響もあるのかもしれませんが、運動神経は抜群でした。ぜひうちに来てもらいたいし、その先のことも考えて指導をしなければと思いました。うちはその頃、甲子園からは遠ざかっていましたが、県内では4強、8強には毎年入るレベルでした。いろんな学校から誘いはあったでしょうが、住吉中も、彼の自宅もうちの近くで、仲間と一緒に甲子園を目指すという気持ちが強かったのでしょう。野球以外の勉学で大学という選択肢も考えて、うちへの進学を決めたのだと思います」

 実際に宮崎日大に入学し、日々の練習や野球以外での学校生活面でも日々接してみて、河邊さんは武田の人間性にも惹かれるものがあった。

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プロフィール

政純一郎
政 純一郎(つかさ・じゅんいちろう)
  • 生年月日 1974年12月18日
  • 出身地 鹿児島市
  • ■ 経歴
    鶴丸高校―同志社大
  • ■ 鹿児島新報で6年間スポーツ担当記者。2004年5月の同社廃刊後、独立
  • ■ 「スポーツかごんまNEWS」を立ち上げ、野球、バスケットボール、陸上、サッカーなど主に鹿児島のスポーツを取材執筆する。2010年4月より奄美新聞鹿児島支局長を兼務
  • ■ 著書に「地域スポーツに夢をのせて」(南方新社)「鹿実野球と久保克之」(同、久保氏と共著)
  • ■ Webでは「高校野球ドットコム」、書籍では「野球小僧」(白夜書房)「ホームラン」(廣済堂出版)「陸上競技マガジン」(ベースボールマガジン)「月刊トレーニングジャーナル」(ブックハウスHD)などに記事を寄稿している。
  • ■ 野球歴は中学から。高校時代は背番号11はもらうも、練習試合に代打で1打席、守備で1イニングの試合経験しかない。現在はマスターズ高校野球のチームに所属し、おじさんたちと甲子園の夢を追いかけている
  • ■ フルマラソンの自己ベスト記録は3時間18分49秒(2010年のいぶすき菜の花マラソンにて)。野球とマラソンと鹿児島をこよなく愛する「走るスポーツ記者」

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