Column

東海大望洋 (千葉)編「徹底的なフィジカル強化で強豪にのし上がった東海大望洋のつながり」

2015.10.11


左から 高校時代の長友 昭憲選手、鈴木 将平選手

 千葉県といえば、毎年のように勢力図が入れ替わることから、「戦国千葉」といわれている。今回は2010年春の選抜に初出場を果たし、そして昨年は夏の甲子園にも初出場した東海大望洋のつながりを見ていこう。

他校がうらやむような強靭な土台を持った投手、野手を輩出

 東海大望洋は、美空ひばりさんの出身校でもある精華学園が、1986年に「東海大望洋」と校名を改称し、創立された。野球部は創立当時の1986年に創部され、比較的新しい高校として戦国千葉に名乗りを挙げたことになる。同校の監督である相川 敦志監督は東海大出身であり、同じく千葉県の東海大浦安でコーチを務めた後に、1987年4月より指揮を執っている。

 東海大望洋と言えば、強靭な身体づくりが特徴的である。相川監督は専門のトレーナーにトレーニングを任せているという。

 千葉県市原市にある同校は、学校から最寄り駅に行く最終バスの時間が19時25分と決まっていて、練習は19時前までには終わらせないといけない。そのため強豪校と比べると練習時間は短いが、その代わりに、睡眠時間を多くとらせるようにしたり、また父兄を集めて栄養士による講演を行ったりと、フィジカルを強くさせる努力を最大限行っている。その甲斐もあり、選手は他校の球児よりも一回り体が大きく、卒業後は大学、社会人野球で活躍している。

 輩出選手としては、今季から社会人野球でプレーをすることになったが、2009年ドラフトで4位指名を受け横浜ベイスターズに入団し、2014年まで在籍していた眞下 貴之選手が代表的である。卒業後の進路としては、付属校と言うこともあり東海大が多くはなっているが、坂本 拓弥選手(JR東日本東北)、山田 雄太選手(新日鐵住金かずさマジック)のように、高卒で社会人野球に進む選手もいる。身体づくりに定評があるだけに、どこに行っても通用するフィジカルは、高校野球から次なるステージに上がる選手にとってもストロングポイントとなる。


注目記事
・10月特集 今こそ鍛えたい!守備のキホン
・2015年秋季大会特設ページ
・2015年ドラフト特設ページ

このペ-ジのトップへ

[page_break:近年の輩出選手の特徴]

近年の輩出選手の特徴

 東海大系列の学校ということもあって、卒業生は東海大へ進む選手が多い。山田や坂本のように社会人へ進んだ選手もおり、今後もOBの選手たちが活躍を見せられるか注目である。

■2010年卒
眞下 貴之(横浜ベイスターズ・横浜DeNAベイスターズ-新日鐵住金かずさマジック)

■2011年卒
坂本 拓弥(JR東日本東北)
長友 昭憲(東海大-JEF東日本)

■2012年卒
黒崎 諒(国際武道大)
岩堀 智紀(千葉工業大)

■2014年卒
久保山 隼斗(東海大)
豊田 航平(東海大)
武内 健吾(東海大)
山田 雄太(新日鐵住金かずさマジック)

■2015年卒
鈴木 将平(東海大)

関連記事をチェック!
【野球部訪問】東海大学付属望洋高等学校(2013年12月31日公開)
【インタビュー】長友昭憲投手(2014年05月05日公開)


注目記事
・10月特集 今こそ鍛えたい!守備のキホン
・2015年秋季大会特設ページ
・2015年ドラフト特設ページ

このペ-ジのトップへ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.24

春の埼玉大会は「逸材のショーケース」!ドラフト上位候補に挙がる大型遊撃手を擁する花咲徳栄、タレント揃いの浦和学院など県大会に出場する逸材たち!【春季埼玉大会注目選手リスト】

2024.04.24

東京国際大の新入生は、リーグ戦デビューの二松学舎大附の右腕、甲子園4強・神村学園捕手、仙台育英スラッガーら俊英ぞろい!

2024.04.24

【福島】田村、日大東北、只見、福島が初戦を突破<春季県大会支部予選>

2024.04.24

【春季四国大会逸材紹介・香川編】高松商に「シン・浅野翔吾」が!尽誠学園は技巧派2年生右腕がチームの命運握る

2024.04.24

【佐賀】敬徳と有田工がNHK杯出場を決める<春季地区大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.23

【春季埼玉県大会】地区大会屈指の好カードは川口市立が浦和実を8回逆転で下し県大会へ!

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.21

【神奈川春季大会】慶応義塾が快勝でベスト8入り! 敗れた川崎総合科学も創部初シード権獲得で実りのある春に

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!