第92回 広島新庄(広島)編「田口麗斗・堀瑞輝らが築いた左腕王国!成長著しい広島の強豪のつながり!」2017年12月06日

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左から田口麗斗、堀瑞輝(広島新庄)

【目次】
[1]田口麗斗から始まる左腕王国の系譜
[2]近年の卒業生

 今回のつながりコラムでは、広島新庄をピックアップ。県内でも最上位の強さを誇るこのチームは、「左腕王国」のイメージが想起されるほど、近年では特にエース左腕の躍進が目立っている。今までの戦いぶりと、卒業生を見ていこう。

田口麗斗から始まる左腕王国の系譜

 広島新庄を語るうえで、今や外せない出来事になったのは、2013年夏の広島大会決勝だ。このときのエースは、現在ではすっかり左の1番手として読売ジャイアンツ投手陣の柱となった田口 麗斗。彼を中心にチームは勝ち進み、甲子園まであと1勝というところで、最後の相手となったのは瀬戸内のエース、山岡 泰輔(現オリックス)だった。

 互いに全く譲る気配のない投手戦で、なんと延長15回終えて0対0の引き分け。県史上初の決勝戦での再試合が決定すると、日を改めてもこのつばぜり合いは続き、再試合も7回終わって0対0という前代未聞の展開に。そしてついに8回裏、瀬戸内が田口から1点をもぎ取り、この伝説となる決勝戦は幕を下ろしたのである。

 ただ、かねてから「東の松井 裕樹桐光学園―楽天)、西の田口」との呼び声高く、決勝戦という最高の舞台で、2試合23回1失点の投球を見せた実力は、認められないはずがなかった。U18代表に山岡泰と共に召集され、さらには巨人から3位指名と言う高評価でプロ入りを果たす。山岡泰も東京ガスを経てオリックスに1位指名を受け、1年目からローテーションを守り切った。ちなみに、2017年のセパ交流戦で、ローテーション通りならば県決勝以来の対決が実現すると目されていたが、直前で田口の登板が中5日の前倒しとなり結局お預けとなった。いつか、二人のプロでの熱い投げ合いを見てみたい。

 田口が去った後も、また新たな左腕が頭角を現した。山岡 就也だ。2013年秋の中国大会で準優勝を果たし、初のセンバツ大会出場を手にすることになった。そして迎えた聖地の舞台で、山岡就は躍動する。1回戦で13奪三振完封勝利を挙げると、2回戦の桐生第一戦で、15回を投げて1失点。ここでも引き分け再試合になったのだ。再試合では、中盤までは1失点で耐えて援護を待ったものの、7回裏に3点を許してあえなく敗退。雪辱を誓った2014年夏の広島大会だったが、先輩の田口同様に、決勝戦で涙をのんだ。

 山岡就が去った後も、またまた新たな左腕が頭角を現した。堀 瑞輝だ。彼は2年からエ-スの座を獲得し、夏には初の甲子園出場を手にすることになった。1回戦は茨城の霞ヶ浦に対し9回2失点の完投勝利。2回戦は早稲田実業。当時1年生の3番・清宮 幸太郎にタイムリーを浴びるなどで敗戦した。

 堀はその後1年間で速球に磨きがかかり、技巧派の田口、山岡就とは異なる、速球派左腕に成長した。3年夏の広島大会で優勝を果たし、2年連続甲子園出場となった広島新庄は、関東一富山第一を破り3回戦進出。木更津総合に0対2で敗れたものの、しっかりと名を全国に轟かせる。堀はこの甲子園大会で3試合すべて完投し、26回4失点の大活躍を見せ、日ハムにドラフト1位指名を受けた。2017年シーズンでプロ初登板も果たし、初先発の際には、同じ年に楽天から1位指名を受けた同級生・藤平 尚真との投げ合いも経験。そして2017年のドラフトでは甲子園で対戦した清宮が入団。共にチームを盛り上げる選手に育ってもらいたい。

 2017年の広島新庄、またエースは左腕・有村 綜留だった。春の広島県大会決勝で広陵を破って初優勝。中国大会でも準優勝して弾みをつけ、夏の広島大会でも決勝まで勝ち進んだものの、その後に甲子園のヒーローとなる中村 奨成擁する広陵に5対9で春のリベンジを果たされ、3年連続の甲子園とならなかった。しかしここまで安定した成績を残すことは非常に素晴らしいことだ。これからも、プロの舞台で活躍する左腕が広島新庄から出てくること、そして「左腕王国」としての称号を不動たるものにすることを願っている。

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