第71回 盛岡大附属(岩手)編「2017年に春夏甲子園ベスト8の快挙を果たした盛岡大附属のつながり!」2017年10月04日

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左から遠藤真、松本 裕樹(ともに盛岡大附時代)

【目次】
[1]2017年、万年初戦敗退からベスト8へ躍進! キーワードは「打撃力」
[2]近年の卒業生

 松本 裕樹(ソフトバンク)、三浦 翔太(元ソフトバンク)、伊東 昂大(元広島)などのプロ選手をはじめとし、大学や社会人にも数多くの名選手を輩出している盛岡大附。2017年春夏共に甲子園ベスト8と躍進し、甲子園で勝てるチームへと成長した軌跡を振り返りつつ卒業生を紹介する。

2017年、万年初戦敗退からベスト8へ躍進! キーワードは「打撃力」

 盛岡大附は創立当初(1958年)、生活学園高等学校という女子高として開校した。その後1963年に男女共学校となり、1990年、盛岡大学附属高等学校と改称され今に至る。野球部は、1995年に甲子園初出場してから岩手県で甲子園常連校として名を馳せ、春4回、夏10回出場している。しかし、2012年まで春夏通算で9回甲子園出場を果たしているが全て初戦敗退という苦い結果に。翌年2013年に悲願の甲子園初勝利を挙げると、その後は初戦敗退することなく、今年2017年は春夏共にベスト8という素晴らしい成績を残した。

 その快挙の裏には2008年から監督を務めている関口 清治監督の存在が大きい。関口監督は盛岡大附のOBであり、高校3年生の時には捕手として同校初の春夏甲子園出場に貢献した経歴を持つ。監督としては2010年春に甲子園初出場、その後も春夏通算11回も甲子園出場へと導き、名将と言われるまでになった。そんな関口監督率いる盛岡大附の近年の甲子園を振り返ってみる。就任当初は「守備」のチームを目指していたが、甲子園ではそれだけでは勝てないとし「打撃」にも重点をおき、さらなるレベルアップを目指した。その結果、2012年夏に大谷 翔平(日本ハム)率いる花巻東を岩手大会決勝で打ち破ったのも印象に残っているだろう。

 まずは2014年夏、現ソフトバンクの松本 裕樹をエースに据え、初戦東海大相模に挑んだ。東海大相模はこの年、青島 凌也(東海大)吉田 凌(オリックス)小笠原 慎之介(中日)佐藤 雄偉知(ホンダ)の140キロカルテットを擁し、話題にもなった。盛岡大附は当初、東海大相模先発・青島 凌也に翻弄されていたが6回、疲れが見え始めていた青島を攻め、一挙3得点の猛攻を見せた。盛岡大附先発・松本 裕樹は、岩手県大会から右ひじの状態が万全でなかったが、何とかチャンスを逃すことなく守備にも助けられながら完投勝利した。しかし、次の3回戦敦賀気比戦では好勝負が期待されたが、エース・松本の右ひじ痛が悪化し降板。その後3人継投するも敦賀気比打線を抑えることができず完敗してしまった。しかし当時2年生の遠藤 真(現・中大)が2試合連発するなどらしい攻撃は見せた。

 2016年夏では関口監督の「打撃」がところどころに垣間見えた。1回戦九州国際大付戦では初回からフルスイングで攻撃し、9回まで点を取っては取り返すというシーソーゲームで見ごたえがあった。最終的には6対6で迎えた9回に決勝ホームランを放ち勝負を決した。2回戦、相手は今大会屈指の投手・髙田 萌生(巨人)擁する創志学園。3回までに4点を先制されるが、そこで諦めないのが盛岡大附だ。4回に創志学園先発・髙田 萌生の異変を見逃さず一気に打ち崩し、4回と5回に2イニング連続の打者一巡の猛攻を見せ、試合を決定づけた。3回戦鳴門戦も手に汗握る乱打戦だったが、あと一歩及ばず惜敗した。

 そして2017年夏。記憶にも新しいがやはり植田 拓のホームランが印象深い。身長165cmと小柄な体格をしているが、内角高めの速球にも詰まりながらホームランを打てるパワーを秘めている。それが見事に表れたのが3回戦済美戦だ。延長10回、1点を勝ち越し打席に立った植田は外角高めのストレートを見事にバックスクリーン横に叩き込み、ダメ押しの3ランを放った。体格が大きい選手が増えてきている中で小柄な選手がホームランを打ち、活躍する姿には夢がある。続く準々決勝では今夏優勝の花咲徳栄に負けてしまったが、盛岡大附初のベスト8は記憶に残るものだった。

 近年の盛岡大附の甲子園を振り返ったが、関口監督が就任してからの盛岡大附は他校にも負けない打撃力を手に入れたように思う。この調子で来年の記念すべき100回大会では東北勢悲願の初優勝をしてもらいたい。

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