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静岡(静岡)編「今も昔も歴史に名を刻む静岡高校のつながり」

2016.04.21


左から 静岡高校時代の堀内 謙伍と安本 竜二

 現在の静岡の高校野球を牽引、1896年に創部の超名門・静岡高校。県立高校でありながら県内トップレベルの進学実績を持ち、また部活動でも優秀な実績を残している。甲子園の常連である野球部の他、男子バスケットボール部も全国大会に出場しており、優勝経験もある。また陸上部や水泳部などが東海大会へ出場するなど、勉強だけでなく部活動も超一流でまさに超県立級だ。今回はそんな静岡高校の歴史と歴代選手を紹介していきたい。

今も昔も高校野球の歴史に名を刻む

 静岡高校野球部の創部は1896年で、今年の卒業生は132期生という長い歴史を持つ。甲子園初出場は1924年の第10回大会。当時は静岡中として出場し、初戦で惜しくも敗れたが、その2年後の1926年の甲子園では大連商を破って優勝。1928年春には和歌山中に敗れ、ベスト4。通算で春15回、夏24回という輝かしい甲子園出場記録を誇り、高校野球100年の歴史において今も昔も色あせない輝きを放っている。

 静岡中はその後静岡一静岡城内と名称を変え、静岡高校に校名が変更になって初めて甲子園に出場したのが1955年夏の大会だ。その年は初戦で敗退してしまったが、1960年夏1973年夏に準優勝し名門校の威厳を取り戻していった。

 しかし1999年の選抜では二回戦進出、同年の選手権で三回戦進出の原動力となった高木 康成投手(元読売ジャイアンツなど)や、現在パ・リーグを代表するクローザーの増井 浩俊投手(北海道日本ハムファイターズ<インタビュー【前編】 【後編】)らがOBとして名を連ねるものの、73年以降上位進出を逃していた。

 そんな静岡高校も2015年の選抜でその年の優勝校・敦賀気比準々決勝で対戦した。両チーム好プレーが生まれ互角の戦いが繰り広げられたが、9回裏の敦賀気比の攻撃で3番・林中 勇輝選手インタビューにタイムリーツーベースを打たれサヨナラ負けを喫した。敗れはしたものの静岡高校はU-18にも選ばれた強打の捕手堀内 謙伍選手(東北楽天ゴールデンイーグルス)らの活躍でベスト8と久しぶりの上位進出となった。

 昨年の秋の静岡県大会掛川西に敗れベスト8に終わってしまったが、甲子園を経験し、最速146キロの速球と落差の鋭いフォークをウリにする村木 文哉投手や、プロ注目の外野手静岡鈴木 将平選手など逸材がそろい期待ができる。選抜出場を逃した悔しさを糧に夏の大会では90年ぶりの全国制覇を目指してほしい。

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近年の卒業生

 近年の卒業生を見ていくと、堀内 謙伍安本 竜二インタビューなど強打の野手が名を連ねる。今年も逸材がそろっているだけに上のステージで活躍する選手が出てくるだろう。今後の活躍に注目をしていきたい。

■2012年卒
小川拓真中央大–明治安田生命)

■2013年卒
平川 真大國學院大
渡辺 義慶應義塾大
中澤 彰太早稲田大
鈴木亮(専修大)

■2014年卒
菊池 啓太郎中央大
佐々木 啓太愛知学院大
鈴木 亮(専修大)
水野 匡貴明治大
外山 伊吹(国士舘大)

■2015年卒
高良 将貴(中京大)
辻本 宙夢駒澤大
石井 優輝(関西学院大)
加藤 光晴愛知学院大
鈴木 隆司(関西学院大)

■2016年卒
堀内 謙伍(東北楽天ゴールデンイーグルス)
安本 竜二(法政大)
村松 遼太朗(立正大)
平野 英丸駒澤大
内山 竣明治大


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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