松商学園(長野)編「戦前から長野県をリードする松商学園のつながり!」
左から 松商学園時代の熊谷 優、山﨑 正樹
戦前から強豪校として君臨してきている松商学園。夏35回出場は歴代2位の数字だ。今回は1898年創立の超伝統校である松商学園のつながりを紹介していきたい。
1991年選抜準優勝から早25年 復活を印象付ける戦いを見せられるか
夏の甲子園大会は1920年に松本商として初出場。1922年にベスト4入りを果たしてから甲子園出場の常連校となり、1928年夏には中島 治康(元巨人)の活躍により初の甲子園優勝を果たす。その後、中島は巨人入りし、プロ野球1人目となる三冠王を獲得するなど、華々しい実績を残す。
しかしそれ以降はなかなか上位に勝ち進むことができず、1948年に松商学園と校名変更した後もそれは続いた。そんな中再び松商学園が躍進を見せたのが1991年選抜だ。投打の中心である上田 佳範投手(2016年より横浜DeNA・外野守備走塁コーチ)が活躍し、まず初戦では鈴木 一朗(現・イチロー マーリンズ)擁する愛工大名電を3対2で下すと、2回戦で天理を2対0で破り、ベスト8進出。そして準々決勝では上田投手が大阪桐蔭を3対0で完封した。上田投手は更に快投を続け、準決勝では国士舘を4安打完封し、決勝進出を果たした。決勝では広島広陵に5対6で敗れ準優勝に終わったが、古豪の復活ぶりに長野県民は大きく熱狂した。
そして同年夏も甲子園に出場し岡山東商を6対2で破ると、2回戦では 八幡商を8対3で破り、3回戦で四日市工と対戦。上田投手と四日市工のエース・井手元 健一朗(元西武ライオンズ)との投げ合いとなり、延長16回に及ぶ熱戦で最後は上田の押し出し死球でベスト8に勝ち進んだが、準々決勝で星稜に2対3で敗れ、ベスト4進出とはならなかった。そしてこの年を最後に甲子園での上位進出はなく、昨春は24年ぶりに選抜出場を果たしたが初戦敗退と、甲子園では厳しい戦いが続いている。
今後長野県をリードする強豪校として復活した姿を見せていきたいところだ。
近年の卒業生を紹介
今回から今年卒業を迎える選手たちも紹介していきたい。今年は船﨑選手が信濃グランセローズ、百瀬選手がJX-ENEOSでプレーすることが決まっているなど、ハイレベルな環境でプレーする選手が多い。昨秋は北信越大会に出場しているが、初戦敗退。今年も次のステージを意識できる選手が現れるか注目していきたい。
■2009年卒
・林 哲也(中央学院大-信越硬式野球クラブ)※現在は小林 哲也
■2010年卒
・井領 翔馬(元信濃グランセローズ)
■2014年卒
・太田 魁星(大東文化大)
・山﨑 正樹(専修大)
■2016年卒見込み
・船崎 星矢(信濃グランセローズ)
・百瀬 雅也(JX-ENEOS)
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