県立三池工業高等学校(福岡)
50年ぶりの全国制覇へ向けて、いざ!
福岡県大牟田市にある三池工高校は、読売ジャイアンツの原 辰徳監督のお父さんである貢氏が監督として指揮を執り、1965年(昭和40年)の第47回全国高等学校野球選手権大会で、初出場初優勝を飾ったことで有名である。数々のプロ野球選手を輩出するなど、歴史と伝統のある学校だ。
現在、野球部は80人(1年生:21人、2年生:25人、3年生:34人、マネージャー含む)で活動しており、16時30分から19時30分までの3時間しっかりと練習を行っている。練習に使用するグラウンドは、サッカー部と共用のため、バッティングやノックなどのグラウンド全面を使っての練習はあまりできないそうだ。
今年は、三池工が初出場で初優勝を飾った甲子園から、ちょうど50年目の年を迎える。50年ぶりの全国制覇に向け、練習に取り組む様子や友清 勇主将や西田 卓矢副部長にお聞きした。
今年のチームについて
友清 勇主将(県立三池工業高等学校)
友清 勇主将にお話を伺いました!
Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。
「一生懸命・元気良く」「粘り強く」「チーム力で戦う」ことがうちのウリです!
Q. 夏へ向けて、現在、どんなことを課題に練習に取り組んでいますか?また、秋・春からチームとして成長したと感じるところを教えてください。
残塁を少なくする打撃と、確実にアウトを取れる守備力を課題として取り組んでいます。1球に対しての「チーム全員の執着心」が高まったことが成長した部分です!
Q. 春季大会を振り返ってみて収穫などはありましたか?
以前に比べると、1つのアウトや1点を取るのにもベンチ、スタンドのチーム全員で一心になって戦えるようになったところが収穫です!課題は「逆転されて、どんな逆境にいても、冷静に普段通りの自分たちのプレーをする」ということです。
Q. 工業高校で「ものづくり」や「専門の技術」を学ぶ中で、野球に生きているなと感じることはありますか?
実習でも課題などがあるため、目標を持って取り組むことが野球と似ていると思います。また正確性も求められるので「これくらいでいいだろう」という考えが減り、それがプレーでの正確性にも生きています!
Q. 日ごと学んでいることも野球に生きてくるんですね!さて、強豪校が混在する福岡県ですが、重点を置いて取り組んでいることがあれば教えてください。
自分たちが強豪校などに、野球の技術で勝っているとは思っていません。その中で、80人全員で良い練習を作って80人全員が1つになって戦うことに重点を置いています。そして自分たちは「挑戦者」という気持ちで取り組んでいます!
龍 剛司選手(県立三池工業高等学校)
Q. このチームのキーマンを教えてください。
龍 剛司です!
Q. 龍 剛司君は、どんな選手ですか?
まず、1番バッターとして、チームに勢いを与えてくれます。「切り込み隊長」というオーラが出ていて、とても頼りになります!走攻守が揃っていて、長打力もあり、チャンスでは勝負強いバッティングをしてくれます。守備にも安定感があるんです。「強肩強打」の外野手で、チーム全員から信頼されていると思います!
また、三池工野球部には、主将・副主将だけではなく、各ポジションにリーダーがいるんですが、彼は外野手のリーダーとして外野の練習法を考えたりアドバイスを送ったりと、本当にこのチームには欠かせない存在です!夏の大会、チームの勝利のために大暴れしてもらいたいです!!
夏の活躍が楽しみですね!
続いて猿渡 雄太君(副主将)と高橋 直己君(グラウンドマネージャー)の2人にもお話を伺います!
猿渡 雄太副主将(県立三池工業高等学校)
Q. 高校野球のどんなところが好きですか?
猿渡 雄太(以下「猿渡」):どんな時でも、チームのみんなと協力しながら頑張っていけるところが好きです!
高橋 直己(以下「高橋」):一生懸命な姿勢や、ひたむきさにあふれているところが好きです!
Q. 1番好きな練習は何ですか?
猿渡:シートバッティングです!
高橋:僕は、ケースノックですね!
Q. キツイと感じる練習は何ですか?
猿渡:気合い走はキツいです…!
高橋:外から見ていてキツそうだと思うのは、帝京走ですね。
Q. 非常に名前がユニークで気になる、気合い走と帝京走はどのようなランニングメニューですか?
猿渡:まず気合い走というのは、ホームベースからスタートしてライトポールに向かい、次にレフトポールで最後に再びホームベースまでダッシュするメニューです。これを冬は5本~10本走りました。
帝京走ですが、校舎から5キロ走ったところに帝京大学福岡キャンパスがあるのですが、そこまでの往復10キロを走るメニューですね。かなり苦しかったですけど体力がつきました!
Q. ユニークな名前の裏には苦しいメニューが待っているのですね!では、引退までにこの高校と対戦してみたいという高校はどこですか?
猿渡:九産大九州と対戦してみたいです!甲子園にも出場していますし、福岡でもトップを走っている高校なので!
高橋:僕は、飯塚高校です!福岡県トップクラスのチームで、中学時代の友達が頑張っているからです!
Q. 1番好きな応援歌は何ですか?
猿渡:「情熱大陸」です!
高橋:「さあ、行きましょう」です!!
Q. それでは最後に、お2人が野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?
猿渡:「感謝」ですね。
高橋:「一生懸命」という言葉です!
指導者が語る!このチームの強み
■西田卓矢副部長に質問!
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どのようにチームを作り上げてきたのでしょうか?また夏に向けて、どんなチームを目指していますでしょうか。このチームの強みを教えてください。
野球をする以前に一人の人間として成長しようと言い聞かせ「目配り、気配り、思いやり」が常にできるチームを目指してきました。当たり前のことを徹底することにより、プレー上での徹底にも繋がるようになりました!
夏に向けて最後の追い込みを行い、自信を持って大会を迎えてほしいと思います。チームワークがうちの強みなので、部員・家族会・指導者が一心となり、50年ぶりの全国制覇に向け、1戦1戦全力で戦います。
全員野球で頂点へ!お話を聞かせていただきまして、ありがとうございました!