Column

県立春日部高等学校(埼玉)

2015.06.07

 埼玉県春日部市にある春日部高校は、スポーツの成績もさることながら、本年より文部科学省からスーパー・サイエンス・ハイスクール(未来を担う科学技術系人材を育てる、理数系教育の充実を図る取り組み)に指定されるなど、学校の教育方針である「文武両道」を体現している学校です!

 野球部は、第4回日本学生野球協会結成記念野球大会(1950年)に出場するなど歴史と伝統があり、先日の埼玉県春季大会 東部地区予選では2戦ともに完封勝利を収めました!そんな春日部高校野球部について、庄司 尚史主将に紹介していただきます!

チーム基本情報を紹介!

春日部庄司 尚史君(学年:3年/役職:主将)にお話を伺いました!

Q. 現在、部員は何人いますか?

 1年生が23人、2年生が33人、3年生が23人の合計79人です!

Q. 平日の練習時間は何時から何時までですか?

 16時から19時30分です。

Q. では、練習のグラウンド環境を教えてください。

 野球部専用グラウンドがあり、そこで練習をしています!

専用のグラウンドがあるのは良いですね!

僕らの熱い夏 2015
第97回全国高等学校野球選手権大会
【ひとまとめ】2015年の全国各地の高校野球を占う!

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今年のチームについて

庄司 尚史主将(県立春日部高等学校)

Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。

「投手力」「細かい動きが入った先の塁を狙う走塁」「打撃の積極性」の3つです!

Q. 走攻守がウリとは魅力的ですね!では現在、夏へ向けてどのようなことを課題に練習をしていますか?

 夏へ向けては、打撃力の向上を図っています。春の県大会1回戦の朝霞高校戦で、勝ち越しの1点が取れなかったことと、粘りの打撃ができず負けてしまいました。だから、ここ一番で1本が打てる集団になりたいです!
大会で緊張し、いつものプレーができなくなるといったメンタルの弱さも克服したいです!

Q. 春季大会の話が出ましたが、収穫はどんなものがありましたか?

 東部地区予選で南部から東部に移動してきた叡明高校に、1対0と緊張感を持って守り切り勝利したことは自信になりました。

Q. 予選では2戦とも完封勝利でしたもんね!では、ここの高校だけには負けたくないという学校があれば教えてください。お話を聞いてる中だとやっぱり…

 はい、朝霞高校です。春季大会で悔しい負け方をしたのもありますし、その後朝霞高校は公立高校ですがベスト8に入っています。同じような負け方をしたくないという気持ちがチーム全体にあります!

Q. 同じ相手には負けられないですよね!秋、春の地区予選などを振り返って、今年はどんな戦いを目指していますか?

 秋の大会では守備が課題となり、春の大会では打撃が課題となったので、夏の大会は打撃を克服して、投手力や走力をも含め、総合力で勝ちたいです。先を狙う走塁は、新チーム結成から取り組み試合で発揮できているので、夏も走りまくりたいです!

Q. しっかり成果も出ているんですね!ちなみにオフシーズンはどんな練習に取り組んできましたか?

 アメリカンノックで守備範囲を広くすることを狙い、サイドステップを繰り返すことで守備での踏ん張りを強化しました。走力というところでは、大階段走で脚力の強化を目指してきました!

Q. しっかりと目的を持って練習をしているんですね!チームも、練習同様しっかりとしているイメージがあります。結束が強そうですね!

 野球部では6班に分かれ、各班の役割があり、組織で動いています。その組織がうまく機能するためにはどうすればいいのかを常に各人が考えて行動しています。これは、野球を通して「気づき」の訓練であり、それぞれの役割を果たして全員がチームの勝利と人間的な成長につなげようと取り組んでいます。これが結束力の高さです!

Q. 勉強になります!では、夏を迎えるにあたって、現在どんな気持ちで練習をしていますか?

「ノーシードから甲子園出場」を目標に掲げ、それを達成するためには何が必要か個人レベル、班レベル、全体と機能させながら日々の練習やオープン戦に取り組んでいます。自分たちでチームを動かし、自発的な行動力を身につけるということです!!

Q. ありがとうございます!激戦区埼玉を戦うためには全員が役割を持っていると思いますが、特にこの選手は!というキーマンを教えてください。

 はい!まずは植月 竜平。MAX135kmのストレートとコントロールが非常に良い投手です。
同じく投手では篠原 裕貴。左サイドスローの変則投手で、右打者へのアウトローは抜群です!
それと、野田 遼毅は出塁率が高く、攻撃の核となるリードオフマン。
クリーンナップを打つ平林 誠二郎はチャンスに強い、頼れる打者です!

僕らの熱い夏 2015
第97回全国高等学校野球選手権大会
【ひとまとめ】2015年の全国各地の高校野球を占う!

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 続いて齋藤 聡太郎君、野田 遼毅君にもお話を伺います!

遊撃手の野田 遼毅選手(県立春日部高等学校)

Q. 高校野球のどんなところが好きですか?

齋藤 聡太郎(以下「齋藤」):プロ野球などと違って、リーグ戦ではなく負けたら終わりの一発勝負で仲間とともに切磋琢磨しながら常に全力で勝負できるところが良いと思います。
野田 遼毅(以下「野田」):そうですね、熱く全力でプレーするところや、仲間とともにヘトヘトになるまで練習して、信頼関係や絆ができるところが良いですね!試合で勝敗が決まった時に得られる喜びや悔しさなどを、互いに分かち合えるところが好きです!

Q. お2人の熱さが伝わってきますね!一番好きな練習は何ですか?

齋藤:マシン打撃です!
野田:守備練習が好きです!

Q. では逆に、一番きついと感じる練習は何ですか?

齋藤:ランメニューです。
野田:自分も。走り込みメニューがキツイですね。

Q. やっぱりみなさんそうなんですね。引退までにこの高校と対戦してみたいという高校はどこですか?

齋藤:敦賀気比!春のセンバツの優勝チームだから戦ってみたいです。
野田:やっぱり浦和学院。言わずと知れた強豪。甲子園常連校で実力のあるチームなので、夏の大会で対戦して勝って、番狂わせをしたいです!

Q. 埼玉県内で「ウラガク」は大きい存在ですね。では、戦うための力となるのが応援歌!一番好きな応援歌は何ですか?

齋藤:春高健児(かすこうけんじ)です!
野田:第一応援歌「秩父の嶺」です!

Q. 何やら聞き慣れないながらカッコいい曲名ですが…

齋藤:本校の野球応援は全国でも珍しく全曲オリジナル曲なんです。応援指導部のリードのもと、観客数も多く大声援となります。その応援を背に打席に立ちたい!
「春高健児」は本校が得点を挙げた時に歌う曲でスタンド、グランドが一体となって盛り上がれます!

野田:「秩父の嶺」は春高生が最も愛する応援曲です!秩父の嶺の連続で「春高ブローク」という応援曲となるんです。

Q. オリジナル曲は盛り上がりますね!応援指導部はもちろん、スタンドの部員たちも腕の見せ所ですね!それでは最後に、お2人が野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?

齋藤:「いざは普段なり」いざという場面にいつもの行動がでるからです。
野田:「人事を尽くす」です。

指導者が語る!このチームの強み

関 一樹監督に質問!

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どのようにチームを作り上げ、またどんなチームを目指してきたのでしょうか?

 新チームからスローガンとして、「徹底・圧倒し、魅了する春高野球~校内・校外から応援される品格あるチームを目指して~」を掲げ、チーム改革を進めています。グランド内全力疾走、礼儀・挨拶の徹底、大会で通る声を出す、校内・校外の清掃活動等、小さなことから積み重ねていけるようにチームで取り組み、本校の悲願である甲子園出場時に、観客を魅了し、応援されるチームを目指しています。

Q. 野球だけでなく人間的な成長に主眼を置かれていると感じます。庄司君に伺ったのですが、チームを6班に分けて組織立てているという事ですね。

 はい。部としての組織力を高め、選手の意識改革を促すために、選手を戦略・分析・道具管理・環境美化・接待広報・学習生活管理の6班編成に分け、各班に主任を設け、主将・副主将・主任・指導者による運営委員会を発足し、チーム方針、目標、それに向けての課題、課題に対応する練習メニュー等を選手主体で協議する体制を整え、チーム力を高めてきました。

Q. 選手たちのお話からも、その成果は出ていると感じています。それでは夏に向けて、どのようなチームを目指していますか?

 夏の大会に向け今年のチームの強みである投手力を生かして、「ノーシードから甲子園へ」をテーマに、重点項目として、
(1)「100%の覚悟で生活せよ!」
(2)「本能(無意識)で動け!」
(3)「春高、80人の総力戦~会話ができるチームへ~」
(4)「攻撃力(エンドラン・バント・走塁)の向上と攻める守備」を掲げ、自分たちの持てる力を「オールアウト」できるチーム
を目指しています。
伝統校、県内有数の進学校である本校の力、選手の能力を最大限発揮し、甲子園出場を本気で狙います。

本気の取り組み、お話しいただきありがとうございました!楽しみにしております!

僕らの熱い夏 2015
第97回全国高等学校野球選手権大会
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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