【センバツ出場校分析】二松學舍大学附属高等学校（東京）　

大江 竜聖 （二松学舎大附）

【チーム構成の特徴】

秋季大会登録は20人。その内、7人が右投げ左打ちである。レギュラー格は4人が左打者。東京都出身は5人で、学校のある千代田区出身は1人もいない。東京以外は15人だが、全てが隣接する神奈川と千葉の出身者で構成されている。

【ディフェンス面】
1試合平均失点1.50は32校の中で堂々の1位。投手を中心にした守りが今年のチームの長所と言えるだろう。
公式戦8試合はエース大江 竜聖が7試合、右の岸田 康太が1試合を投げ、全てで完投。公式戦で継投をしていないのが特徴だ。練習試合を見ても27試合中12試合で継投の記録がない。大江の防御率1.25と、奪三振率8.72はともに32校の主力投手の中で7位。シャットアウトゲームを3試合経験している。

岸田は1試合7イニングだけのマウンドだったが3安打完封を果たした。バックの守備は1試合平均失策が0.88で32校中9位。全7失策の内、5個は延長までもつれこんだ試合でのものだった。夏もマスクを被った今村 大輝の他、秋は外野を守った鈴木 堅介も昨年までは捕手登録だった。守りに自信をもった陣容と言えるのではないだろうか。

【オフェンス面】
チーム打率0.339と1試合平均安打11.34はいずれも32校中9位で、昨年も看板だった打撃力は健在だ。全92安打に占める長打の割合は28.3%で、こちらは11位となっている。
また1試合平均三振2.34は32校で2番目に少なく、1試合平均犠打飛3.58は6番目に多い。これも攻撃の特徴と言えるだろう。打線を引っ張ったのは1番・三口 英斗で、打率0.441はチームトップ。3番で主将の北本 一樹は三振0と盗塁8が光る。そして5番・岡田 浩輝は12打点を挙げた。6番の今村 大輝は打率0.296ながら2本塁打を放ち存在感を見せた。長打の割合は50％で、長打率は0.593まで跳ね上がる。

【戦い方から見える傾向】
夏の甲子園は8月20日まで戦い、ベンチ入り7人が新チームに残った。最初の試合は24日。ただ夏も大活躍だった左腕の大江 竜聖はしばらく登板せず、復帰戦は9月6日の東海大望洋戦。この1試合のみで、秋の大会へと入っている。

秋は一次予選の初戦で強敵・創価を引き、これがヤマと見られたが、エースとなった大江が11奪三振で完封した。その後も東京都大会3回戦で早大学院と延長15回を戦い、12安打を浴びながら13奪三振で完封するなど、要所で大江の存在の大きさが成績に表れている。
コールドゲームは3試合で延長戦は2試合。1試合あたりの平均イニング9.13は、大曲工業に次いで多い。