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白鷗大学足利高等学校(栃木) 【関東地区代表】

2013.11.15

第44回明治神宮野球大会 チーム紹介 白鷗大学足利高等学校(栃木) 【関東地区代表】

白鷗大学足利高等学校関東地区・栃木初出場

チーム紹介

    「選手たちが持っている力以上のものを出してくれてうれしいです」。藤田慎二監督は関東大会初優勝を果たした選手を讃えた。
     
    関東制覇に繋げた原動力が攻撃。きっかけは栃木県大会決勝で、佐野日大の田嶋に2安打完封されたこと。「何もできなかった」と選手の多くが語る完敗だった。関東4試合は全て先攻で、ナインは攻める姿勢を見せた。その結果、全試合で二桁安打を放ち、チーム打率は3割3分3厘。競ったゲームでも我慢強くなった。
     
    攻撃の起点は1番下門 光瑠と2番周東 貴人。「Bチームのころから1、2番を組んでいる」と周東が話す、自慢の二人だ。このどちらかでも出塁すれば、3番大下 誠一郎、4番直井 秀太へと繋がる。5番の小川 真希は関東4試合で15打数7安打3打点と好調で、試合毎に打順を上げた。

     

    攻撃が光る中で課題として浮き彫りになったのが残塁の多さ。4試合で49を数えた。藤田監督は、「攻撃のバリエーションを確認したい」と神宮大会へ向けてのチェックポイントを話した。
     
    関東大会では、髙橋 亮太(一塁)と金沢 宇展(三塁)が、それぞれランナーコーチを務めていた。
     
    ディフェンスでは関東4試合で3失策。キャッチャーの小川、ファーストで主将の直井を中心に内外野がまとまっている印象を受けた。特に主将の直井が、時には自分の意思でタイムを取って内野陣を集める光景が見られた。「グラウンドに出ている選手が一番流れを感じられる。まずはそこ(ピンチ)を乗り切らないと勝ちが見えてこないので、先を考え(すぎ)ずに一瞬を大事にしています」と主将は理由を話す。

投手紹介

     エースの比嘉 新が決勝を除く3試合に先発。23イニングを投げて防御率0.78という数字を残した。最速は130キロ台中盤だそうだが、185センチ82キロのガッチリとした体から、力強い投球が持ち味。他に二種類のスライダーとチェンジアップがある。出身は沖縄で、中学時代に対戦した相手に、直井主将ら現在のチームメートがいて、白鷗大足利への進学を決めたと本人は話す。
     
    関東決勝で先発したのが背番号10の長谷川 慶太。「投げたい気持ちが強かった」と、4回を2失点に抑えて試合を作った。比嘉とはタイプの違う右腕だが、「インコースの真っ直ぐを突くことが自分の持ち味」と話す。スライダーとカーブが球種としてある。
     
    初戦決勝でリリーフしたのが1年生の大下。福岡出身で中学時代は少年野球の日本代表にも選ばれた経験を持つ。最速は中学3年時の141キロで、スライダーとカーブを持つ。
     
    関東では登板がなかったが、栃木県大会で1試合登板経験がある左腕の入江 稔彦もベンチに入っている。

公式戦9勝1敗

  勝ち上がり   相手
栃木県大会 1回戦 6-3 矢板中央
2回戦 2-1 小山
3回戦 15-0 栃木
準々決勝 3-2 作新学院
準決勝 4-3 國學院栃木
決勝 0-5 佐野日大
関東大会 1回戦 6-5 花咲徳栄
準々決勝 3-1 習志野
準決勝 3-1 山梨学院大附
決勝 6-3 桐生第一

関東大会での登録選手(◎:主将)

背番号   名前 学年 身長 体重
1   比嘉 新 2 185 82
2   小川 真希 2 170 68
3 ◎  直井 秀太 2 174 75
4   中島 健寿 2 174 73
5   小野寺 祐哉 1 183 80
6 下門 光瑠 2 176 67
7   大下 誠一郎 1 172 87
8   周東 貴人 2 160 62
9   大川 善弘 2 175 70
10   長谷川 慶太 2 180 68
11   入江 稔彦 2 181 86
12   瀬下 輝 2 173 73
13   朝比奈 由起 2 173 66
14   平賀 烈心 1 167 63
15   髙橋 亮太 2 160 57
16   舘野 聖弥 2 171 72
17   金沢 宇展 2 171 65
18   宮本 将幸 2 165 65
記録員 樫村 啓司
監督 藤田 慎二
部長 須藤 喜亮

決勝でのオーダー

ポジション 名前
下門 光瑠
周東 貴人
大下 誠一郎
直井 秀太
小川 真希
大川 善弘
中島 健寿
小野寺 祐哉
長谷川 慶太

■高校別データ:白鷗大学足利

(文・松倉 雄太

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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