「上のレベルで勝負したい」 韓国の地で遠藤成が口にしていたプロへの強い思い
「上のレベルで勝負したい」 韓国の地で遠藤成が口にしていたプロへの強い思い
阿部 巧雅(上田西)
9月24日、東海大相模のドラフト候補・遠藤成がプロ志望届を提出した。
非常に遠藤らしい選択だと思った。
高校通算45本塁打を放つ強打に加えて、投手としても最速145キロの直球を投げ込むなど、高い身体能力が魅力で、また8月30日から韓国・機張郡で行われたWBSC U-18ベースボールワールドカップにも日本代表として出場。
海外の投手が投げる「動くボール」への対応に苦しむ一方で、木製バットにはしっかりと対応するなど実践力も見せた遠藤。
実はこの時、韓国の地で密かにプロへの強い思いを口にしていた。
「自分は上のレベルで勝負したいと思っています。自分の中ではもう決めています」
中には、大学進学を勧める声もあることを明かした遠藤。だがプロへの思いは決してブレることはなかった。
振り返れば、身体能力以上に遠藤の強みとなっていたのが「意思の強さ」だった。
東海大相模でも、好守にわたって「覇気」を前面に出したプレーがいつも目を引き、日本代表でも初戦のスペイン戦で勝ち越しのタイムリーを放つなど勝負強さを見せる。
まさに東海大相模のスローガンである、「アグレッシブ・ベースボール」を体現するような選手だった。
人生の岐路においても自らの意思を貫き、一寸の迷いも見せなかった遠藤。
だがプロの世界で生き抜くためには、この「意思の強さ」こそが何よりも大きな武器となる。
来たる10月19日のドラフト会議、遠藤の指名が待ち遠しい。
(記事・小池 剛)