岸本 淳希選手 (敦賀気比)
寸評
体格にも恵まれていますし、この時期の一年生としては、上位レベルの130キロ台後半の球速を連発できます。サイドハンドに近いスリークオーターという、独特の球筋も面白いです。 (投球内容) スリークオーターの腕の振りから、コンスタントに135~MAX139キロを神宮大会では記録しました。それほどまだ、球速ほどボールに勢いや迫力は感じさせませんが、まだ1年生だということを考えると将来楽しみ。変化球は、横滑りスライダーとのコンビネーション。球種は、基本的にこれしかありませんので、単調な印象は否めません。現状は、勢いで押すリリーフの方が向いているのでしょう。 細かい制球力がありませんが、ボールは適度に散って甘いゾーンには集まりません。ただボールが観やすかったりするのか、甘くない球でも打者に食らいつかれてしまうところが気になります。もう少し球種のバリエーションも増やしたいですし、投球フォームにも工夫が欲しいです。クィックは、1.1秒台後半ぐらいと、基準レベル以上で投げ込むことができます。もう少し間合いを意識するとか、勢いだけではない部分まで意識が持てると良いですね。 (投球フォーム) 前に大きく足を逃がすことができるので、「着地」までの粘りは持てています。すなわち「イチ・ニ~の・サン」の「ニ~の」の時間が稼げているわけです。ただ残念なのは、カカトから着地してしまうので、どうしても身体の「開き」が早くなり、打者からはボールの出所が見やすいのです。その辺を工夫できると、打者からはタイミングが取りにくいフォームになりそうです。 あとは、投げる時にグラブが最後まで内に抱えられていませんね。グラブを内に最後まで抱えることで、両サイドへの制球が安定してきます。足の甲で地面をしっかり押し付けていられますし、「球持ち」も結構いいだけに、その点が残念です。
更新日時:2012.01.17
将来の可能性
投球では、球種を増やし、投球の幅を広げること。フォームでは、カカトからの着地とグラブの抱え込みを中心に、この冬取り組んでみては如何でしょうか?体格にも恵まれておりますし、順調に一冬超えてくれば選抜では140キロ台の大台も見えて来ることでしょう。これからは、ただ投げるだけでなく、相手に嫌がられるためにはどうすれば良いのか?己だけでなく相手を意識して取り組めるようになると、もっともっと投球の幅が広がりそうです。そういったことを期待して、来春会えるのを楽しみにしております。
更新日時:2012.01.17