村上 遼選手 (市立柏)
寸評
市立柏は伝統的に好投手が輩出する。そのヒントはあえていじらないという。確かに市立柏の投手陣は画一的ではなく、それぞれの個性を活かした育成法をしているように感じる。今回紹介する村上遼も昨年のエース森 和樹と違う系統の投手だ。2年から最速138キロを計測していた本格派右腕として評判だったので一度でも目を通しておきたい投手であった。 右オーバーから投げ込む直球は常時130キロ~136キロを計測。この時期にしてまずまずスピードは出ているが、目を見張るような威力のあるストレートやキレのあるストレートを投げ込むわけではない。変化球はスライダー、カーブのコンビネーション。基本的に外角中心の配球で投球を組み立てていくが、淡々とした配球、淡々とした球筋。そのため打者にとっては打ち難さを感じる投手ではない。打撃力が高く、右投手を得意とするチームになってしまうと大量点を取られてしまう危険性はある。 (投球フォーム) セットポジションから始動する。左足を真っすぐ上げて、右足は一本足で立つ。しっかりと体重を乗せていき、バランスよく立つことを心掛けているように感じる。その後は三塁方向に向かって伸ばしていき、着地していくが、踏み込みが浅く、着地が甘いため粘りを感じない。左腕のグラブを真っすぐ伸ばしていき、左胸に抱え込んでいくが、やや開きが早い。テークバックはコンパクトに取っていき、リリースに入る。踏み込んだ足はしっかりと接地することが出来ており、体が流れることは少ない。 まだ粘っこさが欠けるフォームで、開きの早さが目立つ。体の切れも欠くので、もう少しシャープに体を使い、腕が振れるようになるといいだろう。
更新日時:2011.11.14
将来の可能性
2年生としてまずまずの力量を持つ投手であり、投球を組み立てることが出来る投手なので、打力が低い秋の段階では自分のペースで投げることが出来たので、少ない失点で抑えられたことが考えられる。来年も同じような投球が出来るかといったらそれはないわけで、速球、変化球、制球力すべてにおいてレベルアップさせなければならないだろう。 高卒プロタイプではないが、この先続けていくかはわからないが、次のステージで続ける足がかりを作るためにも来季は素晴らしい成長を見せることを期待したい。
更新日時:2011.11.14
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