服部 誠也選手 (福島商)

服部 誠也

球歴:福島商

都道府県:福島

ポジション:三塁手

投打:左 / 左

身長:178.0 cm

体重:74.0 kg

学年:卒業

寸評

福島県大会では準決勝・聖光学院以外の登板4試合すべて二桁奪三振を奪った福島のドクターK。東北大会の福島県代表3チームはいずれも好投手であった。聖光学院岡野 祐一郎学法福島谷地哉耶と将来有望の投手。服部は1回戦の秋田中央に完投勝利。2回戦の酒田南戦で打ち込まれたが、9奪三振を奪う好投で、自身のセールスポイントである変化球の切れの良さをアピールすることができた。 (投球スタイル) すらっとした体型が目に付く。左スリークォーターから投げ込む直球は常時125キロ~132キロを計測。特に右打者のインサイドに決まるクロスファイヤーのキレが良かった。変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップ。特にカーブとチェンジアップの落差は良く、同じ腕の振りから投げることが出来ているために打者にとってみれば判別しにくい球種で、酒田南の打者が苦しんでいるのが見られた。 この時期の高校生左腕にしてはまずまずのストレートのスピードも出ているし、変化球の切れ、コントロールも優れているので、福島県大会4試合で二桁奪三振を記録したのも頷ける内容であった。ただ酒田南という打線を意識しすぎたのか。細心の投球になりすぎてしまい、やや気持ちが切れてしまったのか。ここぞという時にストレートが高めに浮いてしまう甘さが課題か。 終盤になって開き直ってインコースへ思い切り投げるシーンが見られたが、それぐらい大胆に攻めていった方が、彼の持ち味は活きていくのではないだろうか。 クイックは1.5秒前後とあまり速いクイックが出来るわけではなく、鋭いけん制を入れるわけではない。フィールディングの動きもまずまずだが、投球以外の技術は優れた印象はなかった。 (投球フォーム) ワインドアップから入る。右足を回しこむように上げていき、左足は一本足で立つ。やや体を前傾気味であまり良い立ち方に見えない。左足を一塁方向へ伸ばしていき、腰をあまり落とさずに、インステップ気味に着地する。右腕のグラブを斜めに伸ばして開きを抑える狙いは見えるが、右肩の開きは早く、開き自体は早いと思う。テークバックは小さく取っていき、トップを作って、振り出していく。肘を使いながら前で離す意識が見られる。 ただ最後のフィニッシュを見るとインステップにより腰が詰まってしまい、前へ押し出すことができず、ぐっと体重が乗っていかない。インステップでも膝を前へ送り出すことが出来て、柔軟に接地できる投手はインステップでも大丈夫だが、彼の場合は下半身が硬くて、体重が乗らないようではあまり意味がないと考える。彼の球速アップの課題は体重移動にありと考える。
更新日時:2011.11.05

将来の可能性

 まだ細かな制球力、投球フォーム、間合いの取り方と全体的に課題は多い。ただ打たれながらも9奪三振を奪う内容に将来性を感じさせ、これからも注目してみたいと思わせるものがある。まず冬の練習では殻を破るつもりでしっかりと体づくりを行ってほしい。腕の振り葉良いので、下半身の力強さと柔軟性が高まれば一気に球速は伸びていきそうな予感は感じさせてくれる。  そして自分の武器を自信に持ち、細心と大胆さを覚えた投球が出来るようになった時、福島県屈指の左腕に相応しい実力を示すことが出来ることだろう。来年の夏ごろにはスカウトから注目を浴びる左腕に成長してもらいたい。
更新日時:2011.11.05

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