後藤田 崇作選手 (鳴門)
寸評
選抜では、微妙なコースの出し入れができる制球力と間のとり方などの投球術の巧みさでベスト8まで勝ち進みました。この夏もその良さを魅せてくれましたが、初戦で姿を消しました。 (第一印象) 投球フォームも非常にオーソドックスであり、威圧感を感じられる選手ではありません。しかし高校生離れした投球センスには、際立つものを感じます。それだけに投球全体の更なるパワーアップができると、将来面白い存在になりそうです。 (投球内容) 球速は、常時120キロ台後半~MAX137キロ。選抜の時と比べても、それほど変わってはいません。カーブ・スライダー・チェンジアップを駆使して、両コーナーにボールを散らせてきます。 <長所> グラブは最後まで内に抱えられており、両サイドへの投げ分けは安定。足の甲がシッカリ地面に押しつけられてはいないのですが、「球持ち」の良さで変化球を低めに集められます。 腕が最後までシッカリ振られ、体に絡んできます。ボールにもある程度体重が乗せられているので、打者の手元まで伸びてきます。 <課題> 残念なのは、選抜の頃に比べると「着地」までの粘りがなくなってしまった点。その弊害として体の「開き」も早くなり、ボールの出所が見やすくなってしまいました。 春も指摘したことですが、本当の意味での球威・球速が物足りないので、イニングが進むに連れて相手に慣れられてしまう。また足の甲の押し付けが甘いので、疲れが出てくると、ボールが浮きやすいなどの欠点が改善されていませんでした。
更新日時:2012.08.24
将来の可能性
こうやってみると、選抜の頃の欠点を充分に改善できていません。そのため選抜ではベスト8まで勝ち進めても、夏には成長してきた他校の力関係から、夏は一回戦負けで消えたのは偶然ではないと思われます。 今後、大学など上のレベルで野球を続けて行く選手だと思いますので、更に志しを高く持って欠点の解消に努めて欲しいと思います。非常に投手としてのセンスには恵まれているので、あとはパワーアップを図ることを中心に取り組めば、かなりの投手になれるかもしれません。
更新日時:2012.08.24
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