川越 誠司選手 (北海)
寸評
北海の4番打者。力強いスイングから鋭い打球を飛ばしていき、選抜では本塁打を記録した。塁間4.00秒前後の俊足、ライトから捕手までダイレクトで届く強肩。身体能力の高さが光るプレーを随所に見せてくれる。だが荒削りで、成熟するには今後のステージになりそうだ。 (打撃) 積極的にバットスイングをしていくバッター。安定した結果を望めるタイプではなく、一定以上のレベルの投手になると対応できない欠点がある。 スタンスはスクエアスタンス。グリップを高めに置いて背筋を伸ばしてやや棒立ち気味に構えている。投手の足が着地したところから始動を仕掛けていき、足を高く上げて真っ直ぐ踏み込んでいくスタイル。足上げが大きいためタイミングを外されやすく駆け引きが優れた投手には簡単に空振りを奪われる脆さがある。ぎりぎりまでボールを引き付けて打つスタイルのようだ。トップの動きを見ていくとグリップは入りすぎてしまう。そのため振り出すときに腕が伸びきらずにインコースの直球には詰まらされてしまう。腕が伸びる外角には強く強い打球を飛ばしている。フォロスルーはあまり大きくないので、長距離打者タイプではなく、あくまで中距離打者。押し込みが強く、ツボに入った時は飛ばす能力は秘めている。踏み込んだ足がぶれていないが、足上げが大きいためバランスを崩すと軸がぶれて安定感の欠けたスイングになっている。 (走塁・守備) 塁間タイムは4.10秒前後と中々速く、脚力は高いものがある。常に全力疾走できる姿勢は良い。 打球に対する反応は普通。脚力はある選手なので、守備範囲はまずまず広い。持ち味は強肩。深いところからダイレクトで届く肩の強さは高校生としてはハイレベル。ただすべてダイレクトに投げる傾向があり、バッターランナーのことも把握してプレーしているのかというと疑問に感じるところがある。
更新日時:2011.08.09
将来の可能性
スイングの強さ、脚力の高さ、地肩の強さと身体能力は高いレベルにある。だが全体的に荒削りなので、上のレベルでは打撃の欠点を克服していきたいところ。高いレベルの投手に適応するために試行錯誤しながら形を作り上げていってほしい。打者として成熟することができれば大学レベルでも活躍できる可能性は残されている。常に全力疾走する姿勢を忘れずに台頭することを期待したい
更新日時:2011.08.09
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