深見 俊介選手 (安田学園)
寸評
組織プレーで勝負する安田学園において、唯一例外と言えば 深見俊介 のバッティング。4番を打つ彼につなげれば何かが起こる、そうチームメイトが信じて疑わない勝負強さは、選抜の舞台でも遺憾なく発揮された。 (第一印象) ランナーのいない場面だと、何の変哲もない打者に見えます。しかし好機になると、無類の勝負強さを発揮。新チーム結成以来の52試合・205打席で60打点。これをプロの規定打席(446打席)に換算すると、1シーズン131打点を残す計算になる。 (守備・走塁面) 一塁としては、けして上手い選手ではないと思います。特に体が固く、足を伸ばして送球を拾うとか、体も大きくないので逸れたボールを多くはカバー仕切れないだろうという感じがしています。ただ動き自体は、自分のできうる能力の範囲で行うことは出来ています。元々捕手だったそうなので、あまり一塁の経験も多くはないのかもしれませんが。 一塁までの塁間を、4.65秒前後(左打者換算で4.4秒前後)ですから、正直走力も期待できません。と思ったら、新チーム結成以来の52試合で18盗塁を決めているなど、実際はもう少し動ける選手なのでしょう。 (打撃内容) 前足を軽く引いて、グリップを高めに添えます。イメージ的には、アレックス・ラミレス(ベイスターズ)に、少し似た感じの構え。始動は平均的ですが、再度地面を一蹴りしてから動き出すので遅いタイミングで振り出します。ボールを手元まで引きつけて、強い打球を飛ばします。勝負強さと長打力を兼ね備えた、強打者タイプだと言えるでしょう。 <長所> 足の上げ下げが小さいので、頭の動きが小さいこと。これにより、目線が動かず的確にボールが捉えられます。バットの振り出しに癖がなく、ミートポイントまで無駄なく捉えられます。 <課題> 残念なのは、踏み込んだ足元が地面から離れるのが早いこと。これにより、開きを充分に我慢できない部分があります。あとボールを捉えるときに、バットの先端であるヘッドが下がってしまいがちなこと。こうやって見ると、甘い球を打ち損じる機会も結構多いのではないかと思います。
更新日時:2013.04.09
将来の可能性
捕手としてどの程度のプレーヤーなのかわかりませんが、走力は結構あるのかもしれません。さすがに無類の勝負強さが売りだといっても、圧倒的な長打力があるわけではないので、一塁で上のレベルで勝負するのは厳しいでしょう。それでも、大学などで野球を続けて行ける確かな打力のある選手。その生かし方次第では、非常に面白い選手なのではないのでしょうか。
更新日時:2013.04.09
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