斎藤 武尊選手 (都立高島)
寸評
昨秋から都立の逸材として、知る人ぞ知る存在。181/68 の均整の取れた体格から、ビシッとキャッチャーミットに突き刺さる速球の威力には中々のものがあります。当日は、数球団のスカウトが視察するなど、プロからも注目されている存在です。 (第一印象) まだまだ強豪校の選手のように、洗練されている感じは致しません。ただ素材としては悪くないので、今後の鍛えようによっては、その資質を伸ばして行けるのではないかという奥行きは感じさせます。 (投球内容) 上体を強く振れるフォームから、常時130キロ台~MAX86マイル(137.6キロ)まで到達。横滑りするスライダーとのコンビネーションだけなので、投球が単調に感じられます。ボールは適度に両サイドに散っていますが、ストレートもそれほど高めに浮きません。細かい投球の駆け引きや制球力まではないのですが、大きな破綻も感じられず。投手としては、ある程度の形になっています。 <長所> 最大の良さは、腕をしっかり振れるところ。そのため投げ終わった後も、しっかり体に絡んできます。 グラブを最後まで内に抱えられており、両サイドの投げ分けもできます。足の甲の押し付けは良くわからなかったのですが、「球持ち」もよく制球を大きく乱すことはない感じ。 <課題> 課題は、下半身の使い方。「着地」までの粘りがあまりなく、投球フォームが淡白で合わされやすいはず。ボールに上手く体重が乗せられず、体重移動も不十分。投げ終わったあとも、地面を強く蹴り上げるような躍動感がないのは残念。
更新日時:2013.04.13
将来の可能性
下半身が上手く使えるようになり、上半身と下半身の連動が一致するようになると、劇的に球が変わってくるのではないのでしょうか。上半身を強く振る割には、制球が悪くないのも買えます。あとはもう少し下半身が使えないと、良い変化球を捻り出すだけの時間も確保できないでしょう。あくまでも素材型の域を脱していませんが、夏には140キロ台への到達も期待されます。この夏、台風の目になることが期待されます。
更新日時:2013.04.13
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