市川 将汰選手 (柏日体)

市川 将汰

球歴:柏日体

都道府県:千葉

ポジション:外野手

投打:右 / 右

学年:卒業

寸評

 今年の千葉県を代表する大型二塁手。従来の二塁手のイメージを覆す体格、プレーを見せる選手だ。 (打撃)  スタンスはスクエアスタンス。グリップを肩の位置に置いて背筋を伸ばし、やや歩幅を狭めた構え。グリップを揺らし、脱力して構えている。  投手の足が降りたところから始動を仕掛けていき、小さく足を上げて真っすぐ踏み込んで打ちに行く。始動の仕掛けが遅い為、トップの動きは小さく、反動の小さい動きでボールを打ちに行く。スイング軌道はやや弧を描くようにして捉える。自分の間で打つことが出来るのがこの選手の強み。  目線の動き、頭の動きを見ていくと一定の目線でボールを見ることが出来ているので、ミスショットすることなく、ボールを捉えることができている。この夏は良い状態で打席に入ることができていたのではないだろうか。  下半身の動きをみると、踏み込んだ足はしっかりと保って、軸足はインパクトの直前でぐっと押し込んでおり、力を伝えることができている。外角球の捌きに優れており、アウトローの直球、アウトローの変化球を右中間方向に打てるのが素晴らしい。千葉県で、外角に逃げる変化球をしっかりと自分のポイントで打てる選手は数少なく、外角打ちの技術に関しては千葉県トップクラスだろう。  最後のフォロスルーを見ていくと高く腕を上げるようなフォロスルーをするわけではなく、確実にミートするイメージで振っているので、一発長打は期待しにくい。打球は右、左へライナー性を打つフォームで、私が見た3試合ではライナー性、速い打球が多かった。 (守備・走塁)  本来は外野手を守る選手なのだが、セカンドに。セカンドを守る選手とは思えないほどパワフル且つスピーディーな動きを見せている。グラブ捌きはまずまず安定していて、ポジショニングも良く、思いきったシフトを取っており、球際も強く、なかなか後ろへボールを逸らさない。二塁守備はかなり高いレベルに到達した選手といえるのではないだろうか。  三塁打のタイムは11秒31。右打者でこれほどのタイムを計測する野手は中々おらず、彼の脚力の高さが伺えるだろう。
更新日時:2012.09.17

将来の可能性

 千葉県の高校球児を長く見ているが、これほど大柄でスピーディな二塁手は記憶にない。何より素晴らしいのは体格の大きさに頼ったプレーをせず、実戦的なプレーを見せていること。守備・走塁は高いレベルに到達しているので、あとは木製バットに対応出来る技術を身に付けることだろう。実戦的なプレーが出来ている選手なので、木製バットの対応も早そうだ。  高卒プロへ行くようなポテンシャルの凄みは今のところないが、4年間で着実にステップアップしていけば、ドラフト候補に上がるようなポテンシャルと野球センスの高さを秘めている。大学4年間では大型内野手と呼ばれるような成長を見せていくか注目し続けていきたい。
更新日時:2012.09.17

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