林 大地選手 (東洋大姫路)
寸評
甲子園では、2番・右翼手として出場。チーム屈指の快速とボールに食らいつく打撃で、甲子園でも打率.300厘を残し活躍。 (第一印象) 二番打者らしく、ボールに向かう姿勢がいいですね。投手に多くの球数を投げさせながら、ただでは転びません。1番の中島廉太は四球を選んで出塁することが多いのですが、林は球数を投げさせながらも、バットに当てて走者を進めるようなバッティングをしてきます。 (長所) 右打者ながら、塁間4.2秒強(左打者換算で3.95秒強に相当)で走り抜ける脚力は、上のレベルでも足を売りにできるほどのスピード。実際に試合でも、塁に出ればすかさず盗塁を決めるなど、積極的なプレーが目を惹きました。 踏み込んだ足元がブレないので腰の逃げが早いのを抑えこみ、早めにトップを作って始動の遅さを補います。また足の上げ下げが小さいので、目線がブレず軸が崩れないスイングができているのは好いのではないのでしょうか。 (課題) 足が速い割に、守備は平均的で肩も強くないように見えます。せっかく脚力があるので、もう少し守備でもアピールできるようになるといいのですが。 クローズスタンスで立つなど、かなり癖のある構えです。クローズスタンスを行うのならば、打球はセンターからライト方向に徹底させるべきです。例外として引っ張っていいのは、高めに浮いた緩い変化球だけです。そうじゃないと、ボールを引っ掛けたり、空振りする確率が極めて高くなってしまいます。 始動が遅すぎるので、打てるタイミングが限られます。ストレートにタイミングを合わせることはできますが、変化球で崩されやすいはず。幾分始動を早めて、もう少し対応力のある打撃を目指した方が好いのではないのでしょうか。
更新日時:2012.02.25
将来の可能性
ボールへの執念、打撃へのこだわりが感じられ、個人的には好きなタイプの選手です。ただその個性的な打撃を行うのならば、徹底的にこだわりを持って行わないと、デメリットの部分の方が目立ってしまいます。 その辺の欠点の部分を改善してゆかないと、上のレベルでは足だけの選手ということになりかねません。全国レベルでもある程度やれましたが、更にその上の大学や社会人といったところまで意識して取り組んで欲しいですね。ただ中島廉太との1・2番コンビは、非常に二人の個性が違って絶妙なものがあります。今後も二人の息のあったプレーぶりを、ぜひ堪能してみたいです。
更新日時:2012.02.25
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