曽我部 智仁選手 (高知)

曽我部 智仁

球歴:高知

都道府県:高知

ポジション:二塁手

投打:右 / 右

身長:172.0 cm

体重:64.0 kg

学年:卒業

寸評

 タレント揃いのチームの中で、二番・二塁手という地味な役どころ。しかしその役割をしっかりこなし、タレント軍団を影で支えてきた。プレーは地味だが、実に堅実なプレーぶりには好感が持てる。 (守備・走塁面)  最初の一歩目の反応も鋭く、プレーにもスピード感を感じさせます。特に二塁手としては肩は強そうなので、ゲッツー成立の確率も高く、逆シングルからの送球も期待できる選手です。高校生としては、上手い部類の二塁手ではないのでしょうか。  一塁までの塁間を、4.25~4.45秒ぐらいでコンスタントに走り抜けます。これを左打者に換算すると、3.95~4.15秒ぐらいに相当し、かなりの俊足であることがわかります。とかく派手な活躍が目立つ亀井雅人遊撃手に目が奪われがちですが、こちらも身体能力や守備力では負けてはいません。守備・走力共に、上のレベルでも充分通用するものがあります。 (打撃内容)  私が確認したこの夏の模様では、残念ながらヒットは見られませんでした。しかしすべての打席で、バットにボールを当てており、ミートセンスの高さが伺われます。面白いのは、圧倒的に打球がレフト方向へ引っ張る打球が多いということです。 <構え>   スクエアスタンスで、グリップを高めに添えます。腰の据わり具合・両目で前を見据える姿勢もよく、全体のバランス取れた好い構えだといえます。更に自分のリズムも刻めており、リラックスできているのも好いですね。 <始動>  投手の重心が沈む途中で動き出す、早めの始動を採用します。これは、典型的なアベレージヒッターが採用するものです。 <下半身>  足を早めに引き上げて、まわし込んで踏み込んできます。足を上げてから降ろすまでの「間」があるので、いろいろな変化に対応できます。また足もまっすぐ踏み込むので、内角の球でも外角の球でも叩けるスタイルであり、幅広い打撃が期待できます。踏み込んだ足元も、インパクトの際にブレません。体の開きも我慢でき、外の球でもキッチリ捉えられます。それゆえに、すべてのボールを引っ張りにかかってしまうのは惜しいですね。センターから右方向への意識が持てれば、もっと好い結果が生まれたはず。それができる土台がすでにあるのですから、あとは意識次第でしょう。 <上半身>  あらかじめ「トップ」に近い位置にグリップが添えられており、速い球にも振り遅れません。バットの振り出しも悪く有りませんので、ボールを捉えるまでもロスを感じます。特にボールを捉えるセンスとか、ボールを強く叩くようなスイングではありませんが、無駄のないスイングができています。 <軸>  頭の動きも小さく、目線が安定しています。体の開きも我慢できておりますし、軸足にも安定感があります。調子の波の少ない、安心してみていられるタイプではないのでしょうか。  その打撃に派手さはないのですが、技術的には大きな欠点がありません。これからもっといろいろな投手と対戦して目を馴らし、スイングの鋭さ・強さを磨いてゆけば、充分通用するだけの技術は持っています。
更新日時:2011.10.10

将来の可能性

 けして試合を見ていても目立つ選手ではないのですが、確かな走力・守備力・打撃技術が備わっていて驚きました。それだけに今年の高知高校のメンバーの中でも、将来的に一番活躍するのは、この選手なのかもしれません。  方向性さえ間違わなければ、上のレベルに混ざっても充分にやって行ける選手だと思います。ぜひ関西の大学や地元の社会人チームなど、レベルの高い世界で野球を続けて欲しい好選手。その将来が、どんな姿になるのか密かに期待しております。
更新日時:2011.10.10

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です