松村 遼選手 (広陵)
寸評
140キロ前後の直球に緩急を交えた〝大人の投球〟。これが松村の持ち味だ。１年冬以降に緩いカーブを有効に使えるようになり、２年春の広島大会では16イニングに登板して無失点を記録。1つ上の学年だった上原健太、川崎真の左右のエースを脅かすほどの存在になっていた。 直球はＭＡＸ143キロ。球種はカープ、スライダー、スプリット。特に緩いカーブを使うことで打者の目先を変えることができるようになった。制球力もある。レベルの高い球種を揃えて、リズムよく投げれば相手打者を見下すような投球も可能だ。 課題は２点。１つ目は、ちょっとした状況の変化への対応力だろう。味方が失策した後に失点するケースが多かった。その結果、エースナンバーを見つけた2年秋には広島大会では、２回戦敗退となった。 ２つ目は立ち上がりである。本人も「直球が抜けていくときがある」と自覚している。力を抜いてリラックスできるようになれば、広島や中国地区でも１、２を誇る右腕になれるだけの実力はある。 この長い冬をランニングや筋力トレーニングで厳しい練習に当ててきた。足腰を鍛え抜いたことで、さらに成長した姿を見せることができそうだ。
更新日時：2012.03.31