立川 慎選手 (湘南学院)
寸評
たまたま観戦した1年夏の大会で、MAX86マイル(137.6キロ)を記録し、投手としてのまとまりも持っていた 立川慎 。最終学年までに、どのぐらいの投手に育つのか大変楽しみにしていた。しかし2年秋・3年春とフォームを崩し、その魅力は完全に損なわれていた。ようやく最後の夏に、下半身を使うフォームを意識して復調の兆しがみられた最後だった。 (第一印象) 元々は肉体の資質に優れた素材型というよりは、投手としての筋の良さを持った野球センスに優れたタイプだった。しかし年々投球は荒っぽくなり、上半身手動のフォームに。この春季大会の敗戦で、下半身を意識したフォームに改良したという。もう少し早く、それに気がつければと思うと残念でならない。 (投球内容) 球速は、常時135前後~後半ぐらいだろうか。それに縦・横二種類のスライダーにカーブを織り交ぜるが、ボールは高めに集まりやすい。また春よりは随分よくなったが、まだまだ球筋が安定しない。一塁までの牽制はまずまずで、クィックは1.2秒前後と平均的。元来持っている投球センスは悪くないが、現在はボールを置きに行くような感じで、おっかなビックリ投げている。まだまだ投球をしているというよりは、ストライクゾーンの枠の中に、ただ投げ込んでいるだけといった印象。 <長所> 振り下ろした腕は体に絡んできており、武器である速球とスライダーとの見極めは困難。もっと腕を大胆に振っても制球がつくようになれば、変化球も生きてくるだろう。 <課題> グラブをしっかり抱えきれないので、両サイドの投げ分けもアバウト。足の甲の地面への押し付けも甘く、ボールが上吊りやすいのが気になります。 腕に無理に角度をつけて投げているので、肩への負担も少なくないはず。故障には充分注意して、取り組んで欲しいのです。
更新日時:2013.08.03
将来の可能性
春よりはフォームのバランスもよくなってきましたが、まだまだ課題は少なくありません。今後しっかりした指導者の元、フォームを作り直すつもりで取り組んで欲しいですね。元々持っている筋の良さはあるので、環境と本人の意識次第では、まだまだ盛り返せる才能の持ち主。今後の立て直し、少し長い目で見守って行けたらと思います。上手くゆけば、3,4年後はドラフト候補として注目されそうです。
更新日時:2013.08.03
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