石倉 嵩也選手 (帝京)

石倉 嵩也

球歴:帝京

都道府県:東京

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:174.0 cm

体重:71.0 kg

学年:卒業

寸評

 毎年豊富な投手層を誇る帝京高校。来年も豊富な投手陣が中心となった戦いを見せてくれそうだ。その一人に挙がるのが石倉嵩弥。小気味良い腕の振りから投げ込むキレ味鋭い直球を見るとタイプは違えど07年の垣ヶ原達也(青学大)を思い出させる。死球を恐れずにどんどんクロスファイヤーを投げるマウンド捌きには向こうっ気の強さを感じさせる投手だ。 (投球スタイル) ストレート 140キロ 常時130キロ~135キロ スライダー 120キロ前後 カーブ   115キロ前後 鋭い腕の振りとバネの柔らかさを活かしたフォームから投じるストレートのキレはかなりのレベルにある。高校2年生にして垣ヶ原に匹敵するほどのストレートを投げこんでいる。ただバランスの取れたフォームから投じるわけではないので、結構ばらつきが多い。だが帽子が吹き飛ぶほどの勢いのあるフォームからクロスファイヤーが決まると右打者にとっては恐怖感を感じさせるのではないだろうか。 変化球はスライダー、カーブ。いずれも中々の切れを誇るが、結構高めに浮くことが多い。決め球として使うすることはないが、カウントを整え、目を慣れ始めたところから一気にクロスファイヤーを使う。クロスファイヤーを最大限に活かす為に使っているだろう。 (クイック・フィールディング) クイックは1.1秒~1.2秒前後と素早いクイックは出来ており、牽制も中々上手い。フィールディングの動き自体も良い。 (配球) ・右打者 ストレートは荒れ球。きっちりとコントロールするわけではなく、時には荒れるし、時には低めにしっかりと決まる。そのため打者としては狙い球が絞りにくい。決め球としてクロスファイヤーを使っていく。 ・左打者 外角中心にストレート、スライダーを投げ分けていく配球。内角に投げる確率は低く、基本的に外角中心にストレートを決めて打たせて取っていく配球をしている。 基本的にクロスファイヤーを決め球とした配球。結構ばらつきは見られるが、何とか纏まっている。ただ制御が出来るフォームではないため力の入れ加減ができない状態。そのため球威が落ちやすく、キレに頼った投球は長いイニング通して出来ていない。そこが課題といえるだろう。 (投球フォーム) セットポジションから入り、右足を真っ直ぐ上げて、左足はしっかりと立つ。足上げの間にワンテンポ間を取っていく。あまりお尻は落とさずに角度を保ったまま、右足に体重を乗せてインステップしていく。角度を付けるためか、右腕のグラブを突き上げて伸ばしていく。テークバックを大きく取っていき、上から振り下す。やや負担のかかるフォームだが、このフォームにしてスムーズに腕を振り抜くことができているのは肩、肘が柔らかいのだろう。とはいえ、角度を付けて上から振り下すフォームは負担がかかるほど故障のリスクは高くなるので、気を付けていきたい。 この投手の良さは肩、肘の柔らかさと溜めがあること。ぱ、ぱ、ぱというテンポではなく、足上げでワンテンポ間を置いて、大きくテークバックを取って、鋭く腕を振っていく。一つ一つの動きが連動し、キレの良いストレートを生み出すことができている。
更新日時:2011.08.31

将来の可能性

 持ち前のクロスファイヤーを自信持って投げ込む姿には筋の良さを感じさせる。あのクロスファイヤーは簡単に投げられるボールではなく、天性のしなやかさがある。ただすべてにおいてオン状態であり、長いイニングを投げ抜くような投球の組み立てが出来るタイプではなく、リリーフとして持ち味を発揮するタイプ。先発として活躍したいのであれば今のフォームで力の入れ加減が出来る感覚を掴むことが課題となるだろう。そこから変化球のコントロールを磨いていけば、面白い存在になるのではないだろうか。
更新日時:2011.08.31

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です