岡本 健一郎選手 (明豊)

岡本 健一郎

球歴:明豊

都道府県:大分

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:177.0 cm

体重:71.0 kg

学年:卒業

寸評

 明豊が誇る本格派右腕。大分大会では22イニングを投げて1失点と抜群の安定感を誇った。甲子園でも最速145キロを計測するスピード能力を示してくれたが、関西戦では4イニング三分の2を投げて3失点と課題を残す投球であった。内容としては140キロを超える速球を投げられるのにも関わらずあまり空振りを奪えない。そしてランナーが出ると安定感を欠いてしまう。その原因を探っていきたいと思う。 (投球スタイル) ストレート 145キロ 常時135キロ~140キロ中盤 スライダー 120キロ前後 フォーク 120キロ前後 カーブ  110キロ前後 ストレートはコンスタントに140キロ前後・145キロを計測。力強い腕の振りから投げ込まれるストレートの勢いは中々のものがある。だが空振りを奪えるほどのものではなく、押し込んで詰まらせるのが狙いといえるだろう。 変化球はスライダー、フォーク、カーブ。いずれもカウントを整えるほどのモノであり、決め球と呼べるほどではない。細かなコントロールは欠き、間を取ったり、打ち辛いコースに投げるといった繊細さはない。2試合ともピンチの中でも登板。中々自分のリズムに入ることができず本来の投球ができなかったと思う。ただランナーなしの投球を見るとポテンシャルの高さだけで勝負している投手にしか感じなかった。 (配球) 基本的には外角中心にストレート、スライダーを投げ分ける配球。適度にカーブを混ぜながら、追い込んでフォークを混ぜる配球。インサイドにも投げることができているし、纏まっているように見える。だが簡単にストレートを打たれており、スライダーも球筋を見極められており、打たれている。何の球種を軸にして抑えている感じはしなかった。 (クイック・フィールディング) クイックは1.2秒~1.3秒前後とまずまずのタイムだが、ランナーへの対応はあまり優れていない。フィールディングの動きもキレのある動きをしているようには見えなかった。 (投球フォーム) 左足を高く上げていき、右足は一本足でたつ。左足を二塁方向へ送りこんでいき、右足に体重を乗せていき、着地する。左足の膝を若干伸ばし、真っすぐ踏み出す。バタ足で着地するのではなく、しっかりと溜めを作って接地する意識があるようだ。左腕のグラブを真っすぐ伸ばしていき、正対させている。テークバックは大きく取っていき、リリースに入る。腕の振りの軌道を見ると、体からやや遠ざかっており、直線的にボールを放つ選手ではなく、腕の振りの力強さで投げていく投手ではないだろうか。そのため指先にしっかりと力を伝えられず、キレのあるストレートが投げられない。最後のフィニッシュでも踏み込んだ膝の突っ張りが見えてしまい体重が乗りきらない。 開きの早さ・球持ち・体重移動に課題を抱えていることが分かった。リリースの部分を強化するのは難しいので、まずは滑らかな体重移動ができるようにしたい。
更新日時:2011.08.16

将来の可能性

 145キロを投げるスピード能力は確かなものがあるし、投手としてもまとまったところはある。だが投球のレベルは全国経験をしていない故か持っているポテンシャルしか勝負している印象しか感じない。投球フォーム全体にキレを感じないので、大学レベルで活躍するにはキレを求めていきながら、威力も増させる。いわゆるストレートにボリューム感を持たせることが大事だろう。 体格はしっかりしており、投手のスキルは高いので、地方大学ではすぐに台頭しそうな投手。数年後には速球派右腕として注目される存在になっていることを期待したい。
更新日時:2011.08.16

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