川名 健太郎選手 (安房)

川名 健太郎

球歴:安房

都道府県:千葉

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:191.0 cm

体重:86.0 kg

学年:卒業

寸評

今年の千葉は上沢直之を筆頭にプロから注目される好投手が多い。その中で緩やかに評判を挙げてきたのが川名健太郎だ。191センチ86キロ。カタログスペックなら千葉県NO.1。 だが大型投手は自身の体をコントロールするには時間がかかる。川名健太郎も3年かけてバランスが良くなった投手だ。その過程については安房vs東京学館浦安レポート(7月24日)を読んでいただきたい。寸評では彼について詳しく触れてみたいと思う。 (投球スタイル) ストレート マックス141キロ 常時135キロ~140キロ スライダー カーブ  ツーシーム 堂々たる体格から振り下ろすストレートは威力がある。手元でぐっと押し込んでいくので芯を外されると簡単に詰まらされる球威がある。変化球はスライダー、カーブ、ツーシーム。決め球と呼ぶほどではないが、スライダーは外角ぎりぎりにコントロール。ツーシームは右打者には懐を抉るように。左打者には逃げるように。大型投手ではあるが、横の揺さぶりで勝負していく投手だ。課題としては縦の変化球がないこと。これから先、レベルの高い打者と勝負するためには落ちる球の修得が不可欠だろう。 (クイック・フィールディング・牽制) クイックは1.2秒~1.3秒前後と大型投手としては素早いクイックができている。牽制は上手く、間を置いて牽制できている。フィールディングの動きは悪くない。 (配球パターン) ・右打者 外角中心にストレート、スライダーを中心に投げ分ける配球。ボールがばらつくことが多く、球数は多いのだが、低めを意識した配球をしているのは考えてあってのこと。ピンチを迎えるほど原点に返って低めを意識してしっかりと投げ込めるところは中々芯が強い投手であると思った。外角中心と思えば右打者の懐を抉るツーシームを投げ込んでいく。 ・左打者 外角中心にストレート、ツーシームを投げ分けていく配球。インコースにも投げ分けるが、左打者は外角の割合が高い。特に左打者に決まるツーシームのキレは中々のものがあり、バットの芯を外すには効率的な球種である。 ボールが高めに浮いて四死球を出すことが多く、必然にして球数は多くなる。大型にして、大燃費の投手なのである。 (投球フォーム) セットポジションから入る。左足を真っ直ぐ上げていく。足を上げきった後、すぐに体重移動に移行していく。左足をショート方向に送り込ませながらそのまま左足を接地していく。捻りを入れるフォームではなく、縦のカーブ、フォークを投げるのは難しいフォームだ。やはり体格上、沈み込んで投げることができないため、軸をぶらさずに着地をしていく。左腕のグラブを斜めに伸ばしていき、テークバックは内旋。しっかりとトップにもっていき、リリースに入る。191センチという長身だが、腕の振りはスリークォーター。191センチの長身から振り下ろせば角度を感じて恐怖感を感じるが、オーバースローをバランスよく振るのは難しい。振りやすい位置を模索した結果、今の軌道に落ち着いたのだろう。肘は肩よりも下がらず自然な形で振りぬくことができている。課題としては開きの早さとリリースのときに指のかかりが良くないこと。しっかりとボールが伝えられるようになっていくと球速、キレ、コントロールはさらに向上していくだろう。
更新日時:2011.08.01

将来の可能性

未完成な選手だが、今までの過程を振り返るとよくここまで伸びたなと思わせる選手。スカウトから注目を集める投手にまで成長したのは研究心旺盛な人間性があったからだろう。純な人間性だけに良いものはどんどん吸収していく素養はあるし、何が良いかをしっかりと見極める力はありそうだ。まだ持っているポテンシャルを最大限に引き出されていないだけに伸びしろはたっぷり。本人は大学志望とのこと。ぜひ彼の能力を引き出せる環境に進んで4年後にドラフト候補として注目されることを期待したい。
更新日時:2011.08.01

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