瀬川 篤選手 (佐原)

瀬川 篤

球歴:佐原

都道府県:千葉

ポジション:投手

投打:右 / 右

学年:卒業

寸評

今年の千葉県は専大松戸上沢直之千葉明徳鈴木康平習志野泉澤涼太市立柏森大樹に注目を集めるが、それ以外にも数々の好投手が集うのが千葉県である。今回紹介する佐原瀬川篤はしなやかな腕の振りから繰り出すストレートはマックス138キロを計測する本格派右腕である。最初に挙げた4人と比べると高卒プロというほどのインパクトはないが、素材としてはかなり光るものを感じさせる好投手である。 まず体つきは上背があって肩肘がしなやかで投手らしい体型。バランスも良く、身体能力も高く、素材として光るものを感じる。ややトルネード気味から投げ込むストレートは常時120キロ後半~130キロ中盤でマックス138キロを計測したようだが、勢いにバラつきがあり、安定性を欠けるストレート。トルネード気味のフォーム故に起こる膝の割れが目立ち、思うように体重に乗らずストレートが高めに抜ける傾向が目立った。変化球はカーブ、スライダー、縦のスライダー。外角中心にストレート、変化球を投げ分けていくスタイル。実戦から離れていた為、投球の組み立てができておらず、何を軸に攻めていくのが見えなかった。 クイックも1.3秒~1.4秒台と遅い。捻りを入れるフォームなので、器用にクイックが出来る投手ではない。牽制もそれほど入れる投手ではなく、ランナーを置いての警戒はまだ薄い。フィールディングの動きも不十分でまだ鍛えなおすべき部分が多い。 (投球フォーム) ゆったりとワインドアップから入り、左足を巻き込むように上げるトルネードスタイル。そこから腰を深く沈めていき、軸足に体重を乗せていき、捻りを入れてインステップ気味に踏み込んでいく。左腕のグラブを斜めに伸ばしてテークバックをコンパクトにまとめているが、左肩の開きが早いのが気がかり。そして捻りを入れるので、膝の割れも目立つ。インステップ気味なので腰が詰まり思うように体重が乗っていかないのも課題だろう。この投手は140キロ台を計測していてもおかしくないポテンシャルを持ち合わせているのだが、思うようなスピードは出ていないのは捻りを入れるトルネードの影響が大きいと考える。捻りを入れて膝が割れて体重が乗りきらないのはトルネードで投げる投手の共通事項ともいっていい。だが膝の割れが目立っても高いエネルギーを捻出しているのだから速いストレートを投げられるはずだが、瀬川投手はインステップなため腰が詰まり、前へ推進することができていない。この投手の課題はステップと体重移動。この動作を見直すだけで5キロ前後は速くなると見込んでいる。スピードだけではなく、球威自体も変わってくる。
更新日時:2011.06.17

将来の可能性

昨年よりも球威・球速ともに向上してきており、それだけみれば成長の跡は見えたといえるだろう。しかしフォームにおける体重移動、変化球、制球力、投球の組み立て、クイックの遅さと課題を残す部分は多い。実戦から離れていた春だったため差し引いて見るべきか。高卒プロではなく大学で地道に実力をつけていく投手であろう。 悔しさで終わった春の大会を晴らすべく夏ではすべてにおいて成長を見せることができるか注目してみたい。
更新日時:2011.06.17

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