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岐阜県立岐阜商業高等学校 【東海地区代表】

2012.11.10

第43回明治神宮野球大会 チーム紹介 県立岐阜商業高等学校 【東海代表】

岐阜県立岐阜商業高等学校東海地区・岐阜初出場

チーム紹介

    51年ぶりに秋の東海大会を制し、初の明治神宮大会出場となった。藤田明宏監督は、「全国の強豪と試合をするのはもちろん、見て学んで冬に活かせる。チャレンジャー精神で我々のできることを出しつくしたい」と今大会に臨む抱負を語る。

    今夏の甲子園に出場した旧チームのレギュラーからは、東泰斗竹中裕紀が残り、それぞれ1番と4番としてチームを引っ張った。打線は東海大会3試合のチーム打率が3割5分1厘。全試合でオーダーが変わっているのが特徴だ。

    決勝以外で1番に座った東は、10打数7安打で打率7割をマーク。それまで3番を打っていた河村蓮志は、決勝の菰野戦で、東と入れ替わる形でトップバッターに抜擢された。指揮官が、「打線に刺激を与えるため」と話した起用に、1回表の初球をヒットにし応えた。チームはここから1回と2回で計5得点。前日の準決勝(常葉菊川戦)で苦戦したのが嘘のように、序盤でゲームの主導権を握った。河村は結局3試合全てでヒットを放ち、4割1分7厘の打率を残した。選手それぞれの調子に合わせて打順を変えながらも、多彩な攻撃パターンで得点を狙う。

    東海3試合で5失策の守備は課題として残った。
    守りの要は強肩キャッチャーの神山琢郎。夏の甲子園でも控えとしてベンチ入りしており、エースの藤田凌司の長所を引き出す。

    東海大会で伝令役を務めたのは背番号6だった長尾公貴。ベースコーチは一塁に小深田雄太鷲見拓也が、三塁には福井亮太が主に立っていた。

    主将の上村優樹は、東海大会直前に足をケガして松葉杖をついてのベンチ入りだったが、大きな声でチームを盛り立てていた

投手紹介

    夏の甲子園で二番手として2イニングマウンドに上った藤田凌司が、新チームでは絶対的なエースとなった。東海大会では3試合25イニングを一人で投げ抜き、防御率1.08。奪三振率は9.72をマークした。与四死球も3試合で6つと少ない。

    同じ左腕であり、夏の甲子園で活躍した桐光学園松井裕樹に影響を受け、自らのフォームを微修正。フィニッシュ時には躍動感を加える新しいフォームにして、安定感が増した。球種はカーブ、チェンジアップ、スライダーを持つ。東海大会を制し、神宮への思いを聞かれたエースは、「神宮大会は1年に1回しかなく、甲子園に出るより難しいところ」と話した。将来は、「神宮で投げてみたい」と大学を視野に入れており、本人にとっても待ち遠しいマウンドになりそうだ。父である藤田明宏監督とともに、最初で最後の高校・神宮のマウンドに臨む。

    控え投手は葛谷拓巳中田健士朗の右腕二人。ともに1年生で、キャッチャーの神山は「二人で刺激しあってくれれば」と期待を話した。また、県大会ではサードの後藤征人も1試合だけ登板している。

公式戦8勝0敗

    

  勝ち上がり   相手
岐阜県大会 1回戦 11-1 可児工
2回戦 7-0 斐太
準々決勝 6-0 海津明誠
準決勝 4-0 大垣日大
決勝 4-3 市立岐阜商
東海大会 準々決勝 8-0 愛知啓成
準決勝 2-1 常葉学園菊川
決勝 9-3 菰野

東海大会での登録選手(◎:主将)

        

背番号   名前 学年 身長 体重
2   藤田 凌司 2 173 75
2 神山 琢郎 2 169 75
3   竹中 裕紀 2 178 74
4   東 泰斗 2 173 66
5   後藤 征人 2 176 73
6   長尾 公貴 2 172 68
7   河村 蓮志 2 174 70
8   青木 翔哉 2 173 74
9   林 知則 2 172 67
10   葛谷 拓巳 1 175 60
11   中田 健士朗 1 167 61
12   伴野 翔大 2 160 70
13   堀内 寛人 1 182 75
14   小深田 雄太 2 174 68
15   岩田 親哉 2 172 73
16   野田 源登 2 170 67
17 ◎  上村 優樹 2 173 73
18   丹羽 健輔 2 174 69
19   福井 亮太 2 168 65
20   鷲見 拓也 2 171 66
記録員 細川 文洋
監督 藤田 明宏
部長 竹内 友紀

決勝でのオーダー

ポジション 名前
河村 蓮志
林 知則
東 泰斗
竹中 裕紀
小深田 雄太
神山 琢郎
藤田 凌司
後藤 征人
野田 源登

■高校別データ:県立岐阜商

文:松倉雄太

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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